ぼくの原点はアンゼルセン童話だ 人間だけでなく すべての動物や植物 椅子や机やビンにも、愛と命をふきこんで人生を描き出すからだ
こんなふうに 藤城さんはおっしゃっています
そして 86歳の誕生日を目標に作られた人生経験がつまった作品です
アンゼルセンのおはなしは もちろん心惹かれる魅力的な作品です
言葉がすごく丁寧で 情景が目に浮かびます
ぶどう酒のビンの不思議な旅
ワクワクしながら読ませていただきました
それに 藤城さんの切り絵の素晴らしさには 感動します
ビンの気持ちが 見事に描かれていて ビンが粉々にわれて飛び散るところなんか ハラハラドキドキするのです
ビンの割れ目は まるでダイヤモンドで切ったようなきれいに切れていました
この表現もすごくステキです
ビンは毛皮商人の美しい娘と航海士の婚約祝賀会から始まります そして ビンは いろんな旅をして 年老いた 毛皮商人の娘のところに戻るのです
感動的なお話と藤城さんの切り絵の素晴らしさに 心浸らせてもらえました
マイブックで持っていたい作品です