ジオジオは強いライオンでした。だから誰も近寄りません。
でもジオジオは寂しくてつまらなかったのです。
そこへはいいろの鳥がやってきてジオジオと交流が始まります。
ジオジオは本当はやさしいライオンだったのではと思います。
ライオンであるがゆえ強くなければならない、という思いで今まできたのかな。本当はみんなと楽しく過ごしてみたかったのかもしれないな…と。
はいいろの鳥に出会って、ジオジオはやっと心を落ち着かせ、満たされた時を過ごすことができます。小鳥たちの声を聞いている最後の場面のジオジオの表情はなんともいえない幸せな思いがあふれているように見えます。
落ち着いた中谷さんの絵もジオジオの思いがよく現れていると思います。ぜひゆっくり読みたい。そして読んだあとはとてもやさしい気持ちになれる、そんな本です。