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母と、女性の心の暗黒を描き出した短編集
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投稿日:2017/03/19 |
【内容】
「ひとりぼっちの誕生日」 赤川次郎(2001年)
「コスモス」 山岸凉子(1991年)
「アリスちゃん」 シャルル・ルイ・フィリップ(1910年?)
「夢の子供」 ルーシー・モード・モンゴメリ(1912年)
【感想】
「ここに登場してくる「お母さん」はどちらかというと、どこにでもいそうな、平凡な、ごく普通の人たちです」(赤木かん子)
あとがきにはそう書かれていたが、私はこの話に出てくる「お母さん」たちは、普通じゃないと思う。普通じゃない環境にあって、少しずつ狂っていく人の、心の闇をしっかり見据えて描き出した作品だと感じました。
母性というよりも、強い感情が行き過ぎて引き起こす悲劇の数々が目の前に展開されて、恐ろしい話でした。特に、「ひとりぼっちの誕生日」は設定が現代ということもあり、より身近に、リアルな恐怖感を感じられます。ホラー作品集として、おすすめします。
「コスモス」も、母性ではなく、「夫をつなぎとめておくために、息子の病気を利用する」という身勝手な女の情念、執念を感じさせます。一見、よいママのように見えているところが、なお一層、恐怖感と不気味な感じが強調されています。下手な虐待よりも、よほど強烈なインパクト。こういうお母さん、けっこう、世の中にいると思います。
母をテーマにした作品はいろんな切り口があって、どの作品も読みごたえがあります。母が壊れていく作品、心が癒されていく作品、子どもや夫の目線で書かれた作品。どれも、その作家の別の作品も読んでみたくなる、興味深い短編ばかりです。
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ラーメンは平和の使者
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投稿日:2017/03/19 |
【あらすじ】
ラーメンちゃんが、困っている子どもに会うたびに、ラーメンネタのギャグで励ます。
夢と希望と笑いを届ける一冊。
【感想】
元気がない時に、こういうナンセンス・ギャグの絵本を見ていると、どうにかなるような気がしてくる。
ラーメンちゃんは、何者かわからないけども、私は出てきた時に「待ってました!」の声がかかっていたから、芸人だと思って読み進めてみた。年もわからないけど、ギャグのセンスがオヤジだ。オヤジが描いているのだから、仕方がない。
そんな懐かしい昭和の匂いがするオヤジギャグで、子どもたちが次々に元気になっていく。けっこう、悩みが深刻そうな子どももいたけど、全く問題なく全開。
オヤジギャグの偉大さ、ラーメンの人気と影響力を思い知りました。
驚異的なラーメン・パワー。ラーメンは平和の使者。
だれもラーメンを食べていないのに、元気もりもりになって、行く先がわからない未来に向かってずんずん歩みだしていく。しかし、安心なのです。中華麺が未来をさ示しているから。
面白いから年齢問わず、皆さん、見てください。
見ると、なんとなくラーメンが偉大な気がしてきます。
オヤジギャグも、世のため人のために役立っていることが分かって、早速、調子に乗ってギャグを連発したくなります。しらけてもめげずに、周囲が明るくなるまでやりましょう。
トッピングは、なると、シナチク、ほうれん草。ラーメンちゃんは明るい子なので、たぶん塩じゃないかと思います(色からして)。ラーメンを食べるたびに、思い出したい名作の1つです。愛情と根性、世界平和の願いを感じます。お見事!
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魚がうじゃうじゃいる川、初めて見ました。
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投稿日:2017/03/19 |
【内容】
雪解けの季節、川をのぞくとハナカジカのおじさんが、子育ての準備をしている。カジカの子育て、サケやトゲウオ、ウグイにヨシノボリ、カラフトマス。川に住む魚たちの生き生きとした暮らしをカジカのおじさんが教えてくれる。
写真で綴る、魚たちの奮闘記。
【感想】
奇跡としか思えない、絶妙のタイミングで撮影した写真の数々に驚きました。
寒い川で何時間もねばって、何枚も写真を撮り続けている作者の様子を想像したら、本当に贅沢な読書だと思えてきました。
カジカのオジサンの語りが、落語の世界みたいで、面白く読み進められます。自然は遠いものではなく、身近なところにあるものだというメッセージが伝わってくるようです。
自分が子どもの頃は、身近な川は全て護岸工事がしてあり、生き物は全然いませんでした。ダムを作ったり、護岸工事をすると、生き物は住めなくなると知ったのは大人になってからです。川には魚なんかいない、というのが、田舎に住んでいた時の感覚です。魚は店で買ってくるもので、生きている魚は池の鯉くらいしか知りませんでした。
この本を見て、まだまだ地球上に豊かな自然が残されていると知り、感動しました。生き物を友達のように扱って、友達が幸せに生きられるように、どうにかならないかと思います。是非とも、自然環境をなおしてください!
さておき、生き物の写真は面白い。宇宙人とか、SFみたいな形。生き物の成長は、不思議なことがいっぱい。10gが3000g〜4000gに成長するって、…人間だったらどんな感じか想像してみたりして。
スゴイ写真物語です。どなたでも楽しめる一冊です。
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いつの間にか異空間へ
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投稿日:2017/03/18 |
【あらすじ】
雪の夜、眠れない熊のこどもは、そっと家を抜け出して外に遊びに行きます。そこで山の子どもに出会い、二人はいろいろなおしゃべりをします。そのうち山の子どもが秘密の場所に行くというので、熊の子どもは無理に頼んで一緒に連れて行ってもらいます。二人が空飛ぶ汽車に乗って、行った先にはお月様がいて…
退屈な眠れない時間が、いつの間にかファンタジーの世界になってしまう物語。
【感想】
眠れない子どもの描写がリアルで、自分の子ども時代を思い出しました。
夜中に急に目が覚めて、誰も起きていない時間は、不思議な雰囲気がして、この話のように、不思議な人が現れて、何かが起きそうな気がしたものです。
童話の世界にはいろいろな人が現れますが、「山の子ども」というのは初めて。大きな山になるまでは、あちこちに歩いていけるとか、お月様が友達とか、壮大な話。
現実世界と異空間の境界線があいまいになってしまうのが不思議。
お母さんの山とお父さんの山があって、子どもの山があるというところは、神話の世界のよう。山の話をもっと聞きたいと思いました。山が生まれるなら、死んだりもするのかな?
絵が全体的においしそうで、ちょっとレトロな雰囲気がステキでした。
何度か読み返すと、ますます不思議な感じがして、いろんな空想ができるのも魅力。
全体的にひっそりとした静かな感じで、秘密の話を、読者も聞かせてもらっているような体験ができて面白かったです。
心が秘密のマッサージを受けたような、ほっこり感のある一冊。
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つっこみどころ満載。カッコいい絵本
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投稿日:2017/03/15 |
【内容】
子どもにしか見えない、かぶきわらしが、歌舞伎の芝居小屋を案内する。
玄関から入り、客席、楽屋、黒御簾。今日の演目は「白波五人男」。名場面、見どころ、名セリフを迫力のある仕掛け絵本で紹介。歌舞伎ならではの仕掛けや、歴史など、盛りだくさん。
【感想】
美味しいところだけ、いろいろ寄せ集めた豪華な絵本。
作者の歌舞伎に対する愛情が伝わってきます。
名セリフ「しらざあ、いって、きかせやしょう」(by 弁天こぞう in 浜松屋)が一通り乗っているので、実際になり切ってセリフを言ってみて楽しめる。ルビ付きなので、安心です。
泥棒がいよいよつかまりそうな場面で、一人ずつ自己紹介するとか、歌舞伎は知ってみるとつっこみどころ満載。ギャグがたくさんできそうだ。
この絵本でいろいろな仕掛けや演目を紹介してあるので、それぞれ実際に見たくなってしまう。
歌舞伎は難しい!という先入観がなくなり、「おもしろそう」と素直に思える一冊。
何の知識もなくても、絵をみているだけでよい、歌舞伎の超・入門書としてもおススメします。
白波五人男の、ラストシーンが、エキセントリックで面白い。
とにかく、江戸時代にたくさんの人が、よってたかって「おもしろさ」や「かっこよさ」を追求していった結果、今にも残る名作の数々ができたとよくわかりました。
歌舞伎のコスプレをやってみたくなるかも!?
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二つの気持ちの間で、ゆれる少女のお話
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投稿日:2017/03/15 |
【あらすじ】
マンションのガラス戸の前で、弱ったすずめをみつけたようちゃんとお母さんは、家で元気になるまで「入院」させることにしました。エサをあげたり、公園の葉っぱなどを敷いてあげたりして、様子を見ていると、すずめは少しずつ元気を取り戻していきます。しかし、外で暮らす鳥は家では飼えません。元気になって欲しいと思う気持と、いつまでも家にいて欲しいと思う気持ちの間で、すずちゃんは揺れ動きますが…
【感想】
子どもの頃、ペットを飼ったことがあるので、このお話は心にしみました。
動物とは、遅かれ早かれ、別れがきます。この子は、とても素直な気持で、すずめに接していて、まるで家族のように受け入れて話しかけていました。素敵な感性を持った子だと思いました。
しかし、すずめの立場に立って、本当に幸せになるのは、どっちなのだろうか?
自分と一緒に鳥かごで暮らすのか、たくさんの友達と一緒に外で暮らすのか。
小さな子が、葛藤で心が引き裂かれてもだえ苦しむ場面は、読んでいて苦しい箇所でした。
この子は最終的に、外で暮らすことが幸せだと悟り、鳥かごからすずめを出してあげる選択ができました。やっぱり、すずめも外の方がいいようで、さっさと飛び去ってしまった場面は、切ない。けど、これでこの子も、一つ大人になっていったなあ…と思いました。
先が予想できる話でしたが、やっぱり泣かされちゃった!という感動を楽しめます。
命や、自然や、外の動物たちの生活など、普段はあまり考えないので、時々こういう話を読むと、心が洗われるようです。
真面目な話なのですが、絵や文章がかわいいので、入りやすいと思います。
こういう感覚は大事ですね。
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本当は寂しい、おばけの真実
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投稿日:2017/03/15 |
【あらすじ】
森に棲む子どものお化けは、ある日、年よりお化けが、そろそろ寿命で死んでしまうことを知ります。一人ぼっちになる事を悲しんだお化けは、友達を作ろうとしますが、森の動物たちは怖がってしまい、うまくいきません。
そんな中、森のはずれに住むおばあさんと仲良くなります。耳と目が不自由なおばあさんのために、お化けは薬を作りなおしてあげました。若返ったおばあさんは、お化けを見るや否や拒否します。ガッカリしたお化けに、ねずみが助け舟を出しますが…
【感想】
おばけは、「もともと、数の少ない動物」という事実にびっくり!
おばけが両親もいないのに生まれるしくみやお化けの寿命などを、私も年よりお化けから教えてもらって、勉強になってしまいました。
水木しげる氏のお化けの印象が強いので、どうしてもお化け=怖い、悪さをする、わけがわからない…と思っていたので、こんなに可愛くて、純真なお化けがいると感動しますね。
この話は、最後の場面で終わるのではなく、更に続きがありそうな感じがします。
ねずみは元・おばあさんをちゃんと説得できたのか?そもそもネズミが出て行ったら、「キャー!ねずみ〜!」と怖がられて話し合いどころではない状況になるのか?
更に先を読みたくなる物語は、本を閉じても楽しいものです。勝手にあれこれ話を作っております。
「おばけは、生まれたときも ひとり、死ぬときも ひとりじゃ」
年よりお化けのセリフですが、こんなカッコいいセリフを言うのに、着ぐるみを着たコントの人みたいな見た目がシュール。生まれても死んでも、どこか喜劇的。
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いろんなパン(短編作品)を召し上がれ
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投稿日:2017/03/14 |
【あらすじ】
宅配のパン屋さんだったくるみさんは、この春やっと駅前にお店を出すことができました。5月1日の開店初日は、記念にすべてのパンが半額。チラシを配った効果もあり、初日は閉店時間を待たずに売り切れてしまいました。くるみさんがお店を閉めようとした時に、キツネのお客さんがやってきて…
ほっこり心が温まるパンにまつわる短編、12作品が収められています。
【感想】
どの作品も、大変、優しいお味でこころがちょうどよく満足するボリュームでした。
このお話を読んでいると、パンを食べたくなって困ります。
日本の、昔ながらの家庭的なパン屋さんの雰囲気があって、親しみやすい作品ばかりです。お洒落で都会的なパン屋さんとも、外国の乾いた空気の中にあるパン屋さんとも違う、ほっとする味わいです。
ファンタジックな物語の世界と、仕事で生計を立てる現実的な世界が、行ったり来たりするところがステキです。うさぎのお客さんの、パン代が「新鮮なヨモギ 1かご」で、軽くガッカリしたりする、しっかりと地に足がついているくるみさん。きっと商売も手堅く、基本に忠実にやって、長く人に愛されるパン屋さんを続けていける事と思われます。
開店当初の慌ただしさや、パンの売れない時期などがリアルに感じられて、物語のヒロインも楽じゃないな…と思ったら、急に、くるみさんとの距離が近くなりました。
パンを買って応援してあげたい気持ちでいっぱいです。
カッパのパン、カエルのパンは、話の展開が意外な感じ。爬虫類とパンのイメージの違和感も楽しい。魔術師のパンを読むとカレーが食べたくなる。作者も物語を書くにあたって、いろんなパンを食べたとか。パンを食べる人にも、パンを食べない人にも味わってほしい作品です。
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このギャグが、はたしてわかるか?!
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投稿日:2017/03/14 |
【内容】
3つの章にそれぞれ10編の詩が納められている。
「なんだろうこのきもち」の章にはフレッシュなこどもの感覚。「五つのエラーを探せ!」の章にはユーモアたっぷりの、ちょっと皮肉も効いた作品たち。「みんな うまれた」には大自然の命の営みの感動があふれている。
【感想】
こどもの目線で書かれた詩が、面白い。自分が子どもの時を思い出しました。
子どもって、意外と鋭く物事を見ているし、ファンタスティックな事も現実的な事もしっかりわかっている。大人が考えるほど、メルヘンチックな甘い世界にばかり遊んでいないで、皮肉さや下品さも、残酷さも併せ持っているし、けっこう、いろいろと大変なんだよねぇ…
ずいぶん昔のことになってしまった、理科の実験や学校のプールなどを思い出しました。この詩を読んで、子どもたちが感じるものと、元・子どもたちが感じるものは違うと思います。30編も一気に詩を読んだのは初めてでしたが、あまり絵がついていないので、余白の白い部分に自分の想像力でいろんな絵を描いた気分になりました。
個人的に好きな作品は、「刑事ネコロンボ」「五つのエラーを探せ!」「ゴキブリのおじょうさん」「こども人生相談」など。ユーモアがあって、ギャグみたいな感じがして、楽しめました。
身近な言葉がいろいろ出てくるので、誰でも楽しめると思います。
最後の章は、大自然や命の営み、自然の厳しさや、動物の親子の様子が感じられました。動物のドキュメント番組を見たくなりました。
読む人によって、いろいろな楽しみ方ができる作品たちです。
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ストーリーも楽しめる。地震研究家と一緒にGO!
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投稿日:2017/03/14 |
【あらすじ】
震災を経験した後、地震に過敏に反応する少年ユウト。公園で出会った自称・地震研究家の大地ぐらり氏と一緒に、地下の研究所で地震について学ぶこととなるが…
東日本大震災、原発事故、その他日本各地で起きた巨大地震のことについて、そして、地球になぜ地震があるのかが絵を見てよくわかる。巻末には防災カードもついていて、読み終わったらすぐに地震対策ができるステキな一冊。
【感想】
地震博士の、名前もすごいが、常にせんべいを食べているという設定もスゴイ。
実はせんべいを使って、地殻の動きや、プレート同士の押し合い、断層などなど、地震のメカニズムをうまく説明してしまう。この小道具の使い方は、職人技・名人芸だ!
テレビなどのニュースで出てくる言葉の説明も、漫画でみたら一発でわかる。震度0〜7、マグニチュード、液状化現象、なんとなく聞いたことがある程度の理解から、しっかりわかるまで面倒を見てくれました。
読めば読むほど、日本に住んでいる限り、地震とは縁がなくならないのがわかります。
記憶に新しい東北の震災と、原発事故についていもきちんと描かれており、学習漫画を作る人たちの真心が伝わってきます。子どもたちに伝えるべきことを、わかりやすく、できれば楽しく学んでほしい。そんないい仕事です。
最後の方には地震の時にどうしたらいいか、それぞれ読者が考えられるクイズがついていたり、防災対策のやりかたも描かれていて、役立ちます。子どもから大人まで、是非とも一度は読んでもらいたい一冊。読みやすくてありがたい作品です。
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