「どろんこハリー」の作者夫妻のほかの作品を探していて出会いました。
なかなか読み応えのある作品です。
実力があるのになかなか日の目を見ない心優しい料理人トムと、小麦粉貯蔵室にすむねずみティナのフレンドリーな交流が可愛らしい。
やっと自分の腕を披露できるチャンスに、トムは悪い環境を克服し会心の作品を作ります。
ところが、意地悪な先輩たちがからかい、足まで引っ掛け、トムのケーキの飾りの白砂糖でできたねずみの女王がばらばらに、・・・。
ここからトムに普段芸を色々教えられていたティナが大活躍。
でも、本物のねずみだと誰かに気づかれたらどうしよう、とドキドキしながら読みました。
なかなかトムのケーキがお城の国王夫妻の口に入らずイライラします。
ティナのことが見つかるのが先か、トムの実力が認められるのが先か、お話にしっかり引き込まれました。
ラストのハッピーさに、「良かった!良かった!」と独り言が出てしまいました。
とにかく多芸なティナの可愛らしさに参っちゃいました。