家のおふろが壊れて、おふろやさんへ行くことになった、そうた。
じいちゃんに連れられて、のれんをくぐったおふろやさんの名前は「おにのゆ」。
そうたは服をぬいで、かごにいれて、ガラリと戸を開けた。
そしたら……。
中にいたのは、たくさんの赤おに!
びっくりするそうただけど、じいちゃんは「『おにのゆ』だからな。おにがいてあたりまえだろ」と平気な顔。
こわごわ湯船につかると……。
あつーい!!
そうたもじいちゃんも、だんだん他の赤おにみたいに顔が真っ赤になってきて、頭ににょきにょきツノが生えた!?
おまけに筋骨隆々の大おにたちも、のっしのっしとやってきて、金棒で湯船をばしゃばしゃかきまぜて、もっともーっと熱くなっていく。
みんなは歌を歌い出し、「おにのおふろは いいゆだな〜、ぐらぐらわいて いいきもち〜♪」と大合唱!
ページをめくるたびに、ぐんぐん顔が赤くなるそうたとじいちゃん。
その爽快感ときたら。
まさにあつーいお湯につかった気分を体感できちゃう絵本です。
読み終えた(おふろからあがった)あとも、くせになること間違いなし……。
ユーモアたっぷりの絵本を作る、苅田澄子さんと、りとうよういさんの初タッグ絵本!
わが家でも「もう1回!」とリクエストされましたよ。
さあ、もう一度「おにのゆ」につかってみましょうか。
(大和田佳世 絵本ナビライター)
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