
まだ空にお星さまがいる明け方。ぼうやはお父さんと一緒に魚釣りに出発します。 暗い道に唯一響くのは、ぴしっぴしっ、お父さんとぼうやが踏む小枝の音。 ゆらゆらとゆれるつり橋を渡り、くぬぎの木の下のふわふわの葉っぱのじゅうたんでひと休み…。 まるで大きな冒険のスタートです。 言葉にするだけでもドキドキしてきますが、優しい色合いで描かれたその静かな朝の風景の美しいこと! この場面だけでも忘れられない思い出になりそうですね。
ぼうやは初めてお父さんに釣りに連れてきてもらったのです。 お父さんの教えてもらったとおりにしましたが、なかなか上手くはいきません。 その時、ぼうやの釣り竿がぐぐぐっとしなり…!?
いりやまさとしさんの描くお父さんと息子の絵本。大きくて頼もしく、でもとっても優しいお父さんの眼差し。そんなお父さんを見上げる可愛いぼうや。こんな関係に憧れます。お父さんが読むのはもちろん、お母さんが読んでもあたたかな気持ちになってきます。帰り道、ちょっぴりたくましくなったぼうやの後姿は、この体験がどんなに大きいものだったのかを物語っていますね。 このお話、いりやまさんご自身の体験がもとになっているそうですよ。
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)

お父さんと行く初めての魚釣り。ぼうやの釣り竿には、いくら待っても魚がかかりません。 ちょっぴり飽きてきたその時、坊やの釣り竿がぐっとしなりますが――。 男の子の成長と、お父さんの優しい眼差しが描かれた絵本。お父さんの読み聞かせにぴったりです。

近い将来を見ているようなお話しだなぁと思いながら読みました。うちの旦那もとても釣りが好きで、子供達を連れて釣りに行くのが夢だと毎日のように言っております。男の子くまの、釣った魚を見せた時の表情の可愛さったら…!うちにもこんな日が来るのかな〜。 (梅木水晶さん 40代・ママ 女の子7歳、男の子5歳、女の子2歳)
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