フレデリック―ちょっとかわったのねずみのはなし」 みんなの声

フレデリック―ちょっとかわったのねずみのはなし 作:レオ・レオニ
訳:谷川 俊太郎
出版社:好学社 好学社の特集ページがあります!
税込価格:\1,650
発行日:1969年
ISBN:9784769020028
評価スコア 4.44
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みんなの声 総数 113
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113件見つかりました

  • 物質的満足と精神的満足

    私は勝手に、この『フレデリック』と『おんがくねずみ ジェラルディン』、
    『マシューのゆめ』はレオニの芸術三部作だと思っています。
    それは単に、質ではなくて内容が芸術に関するものを扱っているからです。

    この本では、人が満足を感じるには、食欲や物欲などで満たされる物質的満足
    と文化的なことに対する精神的な満足があるということを、レオニは言いたい
    のではないかと思いました。時として、人は、その文化的な満足(精神的満足
    にのみ癒されることがあると。

    フレデリックが芸術肌であることは、とてもよく分かったのですが、どうも
    読み手の私の想像力が足りないからでしょうか? 残念ながら、いまいち、
    フレデリックが想像を促す太陽の光とか色とか、そして詩のすばらしさが
    私自身には伝わらず、共感することが出来ませんでした。
    特に詩がこの話のキーになっているような気がして、何度も読んで想像力を
    働かせてみたのですが、駄目でした。

    なので、レオニのメッセージは捉えられた気がしますが、共感を伴えなかった
    ので、この評価にしました。

    投稿日:2011/12/10

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  • 詩人は働かなくてもよい?!

    ちょっと私には理解できませんでした。
    詩人は働かなくてもよいのでしょうか?
    そういう才能に長けた人もいるので
    それはそれで人を感動させて食べていけるわけではありますけど…。
    みんなが食べ物や暖かくするためのものを運んでいるのに
    じっとしているのが、ちょっと…。
    働かざるもの食うべからず。
    働いて、人と人の中でもまれて、いろいろ辛い事も乗り越えて
    人は成長すると思っているので、
    ミュージシャンは世俗と離れたところで生活しているようなのに
    どうして人を感動させる曲が作れるのだろうと常々不思議だったので
    なんか不思議な絵本だな、という気持ちです。

    投稿日:2011/12/09

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  • 生きていくうえで必要なことって

    芸術家らしい絵本だなぁ。と感じました。
    生きていくうえで必要なことって
    勉強するとか、食事とか、運動とか それだけじゃないんだよ。
    ということを教えてくれる絵本です。

    そして 子供を育てているかたにも読んで欲しい絵本です。

    子供の成長って、とても気になりますが
    運動能力・学習能力以外にも大切なことはたくさんあるんですね。

    うちの息子は、とかくねずみがかわいいので
    お気に入りの絵本ですが、入り方はそれでいいかなと思います。
    彼が、そのうち この絵本の意味をゆっくりわかっていってくれたらな。と思います。

    投稿日:2011/12/09

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  • 詩人の生き方

    みんなが冬に備えて食料をせっせと蓄えているときに、ひとりの世界に入ってしまったフレデリック。
    光や色や言葉を集めているという、現実離れした感覚に周りはついていけません。
    でも働き者のアリとキリギリスの逸話とは全く別の展開です。
    冬のたくわえが乏しくなったとき、何もできないで退屈になった時、フレデリックは仲間を精神的にいやすことができたのです。
    詩人の生き方なのでしょう。
    これを認める仲間も素晴らしい。
    でも、やっぱり独り勝手はやめて、仲間と一緒に働いて欲しいと思うのは親心でしょうか?
    フレデリックが周りに認められなかったら、ただの怠け者だと思ってしまいました。
    レオニさんに試されているような気になりました。

    投稿日:2011/12/08

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  • じぶんだけのもの

    • ぶんぶんぷんさん
    • 40代
    • ママ
    • 兵庫県
    • 男の子 14歳、男の子 11歳

    子どもの頃に自分で読み、子どもが生まれて子ども達にも何度も読み・・また最近自分で読むために手にとりました。自分の思春期の頃はフレデリックに自分を投影して読み、「親が自分のことをわかってくれない」もやもやや、「友達にはわかってもらえなくても、個性だから大切にしなければ」というその年代特有の自己愛・・複雑な気持ちもこの絵本はしっかりとそばにいて優しく励ましてくれたように思います。
    母となったこの頃は、自分の分身でありながら理解しがたい部分も持つ子どもの気持ちをわかってやれているか悩める、そんな時にフレデリックに会いにいきます。孤高の詩人のようなフレデリックの言葉、仲間たち。読むたびに、どんな自分でも許される深い愛情を感じて、また元気になれるのです。

    投稿日:2011/12/08

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  • さまざまなとらえ方

    冬を迎えるにあたり、十分な備えをする のねずみたち。
    蟻とキリギリスの『蟻』です。
    一方、フレデリックは、働かず、ぼーっとする毎日。
    かなり、ずるいなぁ・・・という印象はあります。
    自分が、のねずみ達なら「手伝ってよ!」のひと言くらいは、言うでしょう。

    そして、いよいよ冬到来。
    最初は、のねずみたちは、ぬくぬく。
    けれど、昼も夜も働いて備えたはずのものは、春を待たずに
    やがて底をつきます。
    そして、フレデリックがしたこと。
    きっとこれは、『弁が立つ』ということなのでしょう。
    だから、とらえ方によれば、「なんだ、やっぱりずるい」。

    でも、
    フレデリックは、確かに『ひかり』と『いろ』と『ことば』を
    他ののねずみ達に与えることができました。
    それは、フレデリック自身も意外なことだったかもしれません。

    もしかすると、この出来事によりフレデリックは、
    大きく変わったかも知れません。
    このお話をどうとらえるかは、わたし達次第。
    ただ、あの時、フレデリックが皆とおなじであれば、
    きっと、のねずみ達は、寒さで凍えてしまっただろうなと思いました。

    投稿日:2011/12/08

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  • 「ちょっと かわっていること」

    寒い冬に向けてせっせと働く野ねずみたち。
    ところが、フレデリックだけは働いていないようです。

    「おひさまの ひかりを あつめているんだ。」
    「いろを あつめてるのさ。」
    「ことばを あつめてるんだ。」

    とは、フレデリックの主張。
    これって、働かなくて済むための口実なのでは?もしかして、
    「ありとキリギリス」のような話の展開なのかと思ったのですが、
    最後は意外な展開で、どんでん返しとなりました。

    目に見えないことだけに、すぐには理解してもらえないけれど、
    フレデリックにはフレデリックなりの、冬へ向けた仕事を
    していたんですね。

    サブタイトルに「ちょっと かわった のねずみの はなし」とあります。
    学校生活や社会生活のような集団生活に於いては、とかく周りに
    合わせること、周りと共存することが良しとされています。
    ですから、フレデリックのような個人プレーは、きっとタブーと
    されることが多いと思います。

    けれど、このお話では敢えて、フレデリックの主張を誰もとがめる
    ことが無く、そのまま受け入れてくれたおかげで、フレデリックの
    隠れた才能が開花したんじゃないか、そんな気がします。

    「ちょっと かわっていること」は、決して悪いことばかりでは無いんです。
    それはきっと、何かの才能のサインかもしれません。
    出る杭は打つのではなく、伸ばしてやろう!
    そう思わせてくれる、素敵な作品です。

    投稿日:2011/12/06

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  • いろいろ考えてしまうけれど、

    大人はついつい深読みして、
    怠けることを肯定しているのでは?とか
    個性が大事だと教えているとか
    いろいろ考えてしまうけれど、
    子どもたちは、素直に
    「フレデリックはちょっと変わっているけれど、
    いいところもあるんだな。すごいな」
    と感じている様子。
    それでいいのかなと思います。

    私も一緒に、
    素敵な色使いや、
    ねずみたちのかわいいしぐさ、
    フレデリックの詩を楽しみたいと思います。

    投稿日:2011/12/06

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  • 深いなあ

    深い。深いわ。
    まだ4歳児には理解できないかもしれません。
    「ちょっとかわっている」と、よく言われてしまう私でさえ(笑)、
    「やー、フレデリック、そうはいっても、みんなと一緒に
    食べるものを運んだ方がよくはないか?」と思ってしまいましたもの(笑)。
    おひさまのひかりも、いろをあつめるのも、そうしてことばを
    あつめることも!素敵なことだけれど、おひさまのひかりや、いろ、
    ことばだけじゃ、どうしたってお腹が空くではないですか。

    みんな、一緒じゃつまんない。そう思います。娘が「みんながこうだから」
    みたいに言ってきた時には(幼稚園児には酷かもしれませんが)
    「みんなと違うようでいてほしい。みんな違うってこと、それを認め
    あうことが素晴らしいことなんだよ」と言ってしまう私ではあります。
    それなのに、フレデリックには、もうちょっとみんなのお手伝いも
    してほしい・・そう思ってしまう理由は、ええ、わかっております。
    お腹が空くと、力が抜けてなーんにもできなくなってしまう私だからです。
    寒いと、冬眠するくまのように体が動かなくなってしまう私だからです。
    私は詩人にはなれないな。
    そうしてフレデリックはまさに詩人なんですね♪(おなかが空くのも忘れて
    没頭できる人が詩人だ・・と以前、別の本で読んだことがあるので)

    投稿日:2011/12/06

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    1
  • 人それぞれ

    初めて絵本を読んだ時に、「ありときりぎりす」の逆バージョンだなっと思いました。

    「ありときりぎりす」は遊んでばかりいるきりぎりすが悪いというような話ですが、フレデリックは、食べるために働く事以外にも価値がある事があるという事を表現されているのかなと思いました。

    子育てをしていると「ありときりぎりす」的な事を子供に求めてしまいがちだけれど、フレデリックのような、周りからみたら良い事と思えない事でも、視点を変えれば大事な事があるという事を気付かされました。

    親子でじっくり読んでいきたい絵本です。

    投稿日:2011/12/06

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