木を植えた男」 みんなの声

木を植えた男 作:ジャン・ジオノ
絵:フレデリック・バック
訳:寺岡 襄
出版社:あすなろ書房 あすなろ書房の特集ページがあります!
税込価格:\1,760
発行日:1989年12月
ISBN:9784751514313
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  • 崇高なドラマ

    南フランスのプロヴァンスの、人も離れていくような荒野で淡々と木を植え続けた男の物語。
    失敗しても、失敗しても、黙々と作業を繰り返す男。
    家族を失って孤独な境遇と男の生き様が、とても壮大なドラマを展開しています。
    その地で男と出会った青年には、その行為がとても崇高なものに思えました。
    第1次世界大戦で戦場に出た青年が、戦後心をいやすために再び訪れたその土地には、カシワの木が育ち始めていました。
    緑化されていく土地は人々を魅了したり、伐採されたり、時代や社会に荒く扱われますが、男は黙々と木を植え続けます。
    エルゼアール・ブフィエ氏の生き様は孤独であるだけに、一つの信仰のようにも思えます。
    現在では緑あふれる場所となったプロヴァンス。
    バック・フレデリックの絵からは土の匂いがするようです。
    骨太で渋い絵本。
    じわりじわりと心に響いてきます。

    投稿日:2011/10/13

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  • 何度も読みました。
    作者の自分の体験をもとに書かれていることは、後から知りました。

    はじめの言葉は、聖書の中の言葉のように思いました。
    絵も効果的で太陽に引き込まれそうです

    第一次世界大戦から第二次世界大戦という長い年月を大地に木を植え荒れ果てた地を幸いの地として、よみがえらせた一人の男の人の生き方に感動しました。

    彼は息子と妻を亡くし 悲しみの中、苦しんだのだと思います。
    孤独の世界にこもっていましたが、彼は何かためになる仕事をしたいと考え前向きに生きたのです。


    木のない土地は、死んだも同然。
    不毛の地に生命の種を植え付けること。

    それは 人間が生きていく上で、自然の中の木や水の与えてくれる恵みを、守ることが大切であると知り  一人で しかも戦争のさなかでも 種を植え続けていたのです。
    その地道な行いに頭が下がる思いです

    なかなかできることではありません。

     人間は愚かにも戦争で人を殺し大地を破壊しているのです

    彼は 何が大切かを 神様に導かれたように木を植え続けたのです。

    後の人々は彼のおかげで 平和に豊かに生きることができているという事を知りませんが・・・・

     自然の恵みには いつも感謝しなければならないと感じると思います

    今の 私たちも 地球の温暖化や 砂漠化 戦争など、問題をかかえています。

    この絵本は、私たちに今何が大切にされなければならないか 警鐘をならしてくれているのだと思いました。

    大人がまず学び、この中の教えを子供たちに伝えていく
    高学年のこどもなら 少しでも分かってくれると思います。
    中学生 高校生にも是非読んで欲しいと思います。

    歴史  その中を生きている一人の人間の生き方のすばらしさがこの絵本には描かれていると思います。

    何度も何度も 繰り返して読みたい絵本です。

    投稿日:2010/01/06

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    1
  • 未来を見据えた行動に感動します。

    何十年もの間、あれ果てた土地に木を上続けた男のストーリーです。
    やがて森が再生し、大地がよみがえるという、盛大なストーリーになっています。
    未来を見据えて行動した主人公に頭が下がります。
    目先のことだけでいっぱいな現代の人々・日本の政治・・・色々考えさせられました。

    投稿日:2021/04/27

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  • 深い深いお話

    少しずつ少しずつ、木を育て、森をつくる。
    誰にも理解されなくても、地道に続ける。
    その様子が、少し怖くもあり、けれど、崇高な姿に感じられます。

    森が出来、人々の暮らしぶりが変わっても、気にすることもなく、淡々と森をつくり続ける。

    その姿に重なるのは何なのか。

    深く深く考えていきたい、味わい深いお話でした。

    投稿日:2020/01/26

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  • 感動

    • まことあつさん
    • 30代
    • ママ
    • 東京都
    • 男の子6歳、男の子4歳

    フレデリック・バックの絵なのですが、
    絵本版ではなく、
    本の形で、文章も長かったので
    自分用に読みました。

    黙々と木を植え続けるって、簡単なようで、
    ものすごい孤独や不安と戦っていたのではないでしょうか。
    途中、そういう描写も少しあり、
    そこに人間らしさが出ていて、
    静かに感動しました。

    コツコツすることの大切さ、
    低俗でなく崇高な目標だからこそ人に感動を与えるのだと、
    いろいろ考えさせられました。

    投稿日:2019/07/26

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  • 黙もくと木を植え続けた人生

    一人息子を失い、まもなく奥さんもあとを追った。そこで世間から

    身をひいて、まったくの孤独の世界にこもり、羊と犬を伴侶に

    しながら、ゆっくりと歩む人生に、ささやかな喜びを見出した。

    不毛の地に生命の種を植え付ける・黙もくと木を植え続けた

    ブフィエ氏のことが描かれてました。たった一人の男が、その肉体

    と精神をぎりぎりに切りつめ、荒れ果てた地を幸いの地として

    甦らせました。感動物語でした!

    投稿日:2019/07/18

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  • 黙々ということ

    • もゆらさん
    • 50代
    • その他の方
    • 神奈川県

     読み終わると、娘はおおきく息をついた。
    絵の鮮やかな配色、力強い構成に圧倒されて、息つくことを忘れたか?
    まるで映画を見るように、空気があふれて見る者を誘いこむ。
    フレデリック・バックの画力に呑み込まれてしまったようだ。
     話の内容も壮大だが、淡々と、黙々と
    日々行うことの大切さを、娘は感じたのだろうか。
    なぜかどんぐりを拾って来ては、木の名前を調べ
    松ぼっくりを拾って来ては、お湯で洗うようになった。
    それは大人になった今も、続いている。
    感謝

    投稿日:2014/08/20

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  • 人生をかけて

    「木を植える」
    その、簡単そうに見える作業が、どれほど大変で偉大なことか・・・この、お話を読めばよくわかると思います。
    木や自然があってこそ、私達人間も豊かに暮らせるのだということも、はっきり描かれていたと思います。

    投稿日:2012/11/08

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  • 諦めずに続ける

    諦めずに生涯を
    木を植えることに専念した男。
    命がけで木を植え続けます。
    時代は戦争、貧困さまざまなことがありますが
    考えを曲げずに行動。

    素晴らしいお話ですが、ちょっと教訓めいた感じです。
    文章も長いので、読み聞かせには大変かもしれません。
    大きくなって自分の考えが出てくるころに
    読むといいかもしれません。
    読んだ後に、自分自身の考えをもつことが大事です。

    投稿日:2011/08/20

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  • “あきらめない。”って、心が強いこと

     一人の若者が、フランスプロバンス地方の山深い地域に足を踏み入れ、出会った男の話。
     若者と男(エルゼアール・ブフィエ)の出会いから、34年間にわたる話です。

     厳しい環境に人間社会も荒廃し、自然も瀕死状態の中に男は住んでいた。
     家族を失い世間から身をひいて、孤独の世界へ。
    ゆっくり歩む人生に、喜びを見いだしていた。
     
     しかし、ここからが彼の人格をうかがわせる行動。
     
     ただのんびりと過ごすより、何か為になる仕事をしたい。
     木のない土地に良き伴侶をと考え、不毛の地に生命の種を植え付ける事を決意。
     気の遠くなるような作業を黙々とおこなう男(エルゼアール・ブフィエ)。

     無口な男の手と魂が、なんの技巧も凝らさずに、長い年月をかけ、作り上げたこの神の御業にも等しい偉業。 
     
     魂の偉大さのかげに潜む、不屈の精神。
     心の寛大さのかげに潜む、弛まない情熱。
     これらがあって、すばらしい結果がもたらされる。
     
     という、結びの文に感動してしまいました。
     
     色を失った世界の描写から、巻末に向かい明るいトーンの色が増えていき、生気と安らぎを取り戻した様子が美しい。
     圧倒される内容を臨場感たっぷりに、読者に伝えてくれる素晴らしい絵でした。
     
     “名誉も報酬ももとめない、おくゆかしい行いは後の世の人びとにあまねく恵みをほどこすもの。”
     
     という巻頭の文が、読後心にしみいります。
     
     「“あきらめない。”って、心が強くないとできないね。」と、息子がポツリ。
     一週間程連夜、読んでいました。

    投稿日:2009/10/06

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