齋藤隆介&滝平二郎コンビの重厚な作品。
ソメコは元気フル稼働の5歳の女の子。
大人たちも相手にしてくれないほどというからすごいです。
ということで、一人遊びのままごとの相手をしてくれたおじさんに大喜び!
かくして、鬼であるおじさんに岩屋まで連れ去られたのにもかかわらず、
ソメコはおじさん相手にかくれんぼできると大はしゃぎ。
鬼はソメコの家族宛に誘拐の手紙を書こうとしますが、
それすらも出来ないほソメコに振り回されて、
ついには手紙も「早く連れ帰っておくれ!」となる訳です。
5歳児のパワー全開でとても愉快です。
鬼すらも怖がらない、子どもの天真爛漫さが見事です。
後半の展開も実に切実です。
民話風の語り口、遠目の利くはっきりとした切り絵が読み聞かせにはぴったりです。
先日は中学校の読み聞かせ会でも取り上げられていました。
なるほど、そのあたりの年齢層でも受けていましたね。