学校の近くにある山の中を「遊び場」にしていた小学生たちが、「遊び場」を閉鎖されてしまった。新しい校長先生と交渉して「遊び場」を取り戻すお話。
1982年刊行。
私は昭和の後期に、ちょうど小学生だったので、ここに描かれているような雑木林のようなところで、遊んだ経験があります。誰かの所有している山林の一部を、学校が許可をとって、子どもたちのために開放していたようです。
アスレチックと当時は呼んでいましたが、自然の樹木を活かした手作りの遊具がいくつかありました。今思うと、なかなか危険な遊具でしたが、当時の小学生は大喜びで元気よく高いところに登ったり、危険な遊びを楽しんでいました。
だから、この絵本で出てくる少年が、無茶をしてけがをする場面の子どもたちの心情がよくわかります。
自然と戯れる遊び場には、人間が作った公園とは違った魅力があり、代用が効かないものでした。
そんな懐かしい思い出が、妙にリアルに感じられました。
ただ、本書にでてくるような天邪鬼でやんちゃな校長先生は、見たことがないです。
型破りで、やや独善的とも言える校長先生ですが、そんな大人と渡り合う子どもたちも、充分に曲者で、なかなか面白いお話でした。大人になっても、それぞれ活躍しそうな頼もしさがありました。
いろんな意味で、昭和的な絵本だと思いました。
昭和世代、特に田舎で育った方は、懐かしい場面が多くあるのではないかと思います。
なかなか、大人むき。
今の現役の子どもたちは、「危険な」遊具は全面禁止らしいし、自然と触れ合う遊びや、学校の在り方なども変わっているようなので、どう感じるのでしょうか?
今の感覚と違うから、意外と新鮮に感じるかもしれません。