成仏しないけど、幸せになっちゃった♡
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投稿日:2017/02/17 |
幽霊もので、ドロドロしている、昔ながらの笛と太鼓の効果音が似合う作品。
落語的なので、生きている側の人間は極めて明るい。
幽霊も、ちょっと変なご近所さん、くらいのノリで、普通に付き合っている。
そこがすごい。対等な関係。
絵本の世界は、お化けや動物や、いろんな人間以外の登場人物が普通にしゃべってみたり、種族を超えてお付き合いをしたり、一緒に暮らしたりするものだけど、それを知っていても、なんだか妙な塩梅。
自分が、お化けや動物なんかと、話をしなくなって久しいからかしら。
幽霊が出るのが実に自然な感じで、好ましい。
否定していた人たちも、一度幽霊にあったら、ちゃんと存在を認めて、幽霊問題にしっかり取りくんでいる姿勢も、好ましい。
幽霊も幽霊で、自己主張が激しく、肉体がないくせに欲しいものは全部手に入れる。実に根性のある、行動力のある、変な幽霊。
怖くはないけど、こんな幽霊みたいな人が近くにいたら嫌だなあ。リアルにいそうな感じがする、という意味では、怖い。
キャラクターが全員、面白い。絵本を閉じても、勝手に動いて、生活して居そうな、そんな人たちです。
この人たち、その後、どうなったのだろう?
そもそも、この幽霊は何が原因で死んでしまったのだろう?
どうして、この世にとどまっているのかしら?
成仏できるのかしら?(成仏したいとおもっているのか、そもそも疑問)
絵本を離れても、いろんな想像ができる作品です。
絵も、くねくねしていて、お化けっぽくてステキ。湿っぽい幽霊感と、長屋の明るいカラッとした感じが同時に楽しめます。
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リアルに、匂ってきそうな家族です。
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投稿日:2017/02/16 |
このシリーズは、大人が読んでも充分、面白い。おススメのユーモア詩集です。
タイトルはお父さんだけど、お母さんの詩もあります。こどもの詩もあります。
一発目の「おとうさん」(谷川俊太郎)が、まず強烈。これは絵も強烈です。
「詩」に対する、高尚なイメージや、近づきがたい雰囲気、文学的で芸術的なハードルが一気になくなります。ものすごい破壊力。
「詩」って、実はとっても庶民的で、楽しくて、面白い、気さくで付き合いやすいヤツだったのだな!と、こちらも武装解除。
気安く馴れ馴れしく「詩」と付き合う準備ができます。
個人的に一番好きなのが、「こども人生相談」(木坂涼)。
オヤジギャグを外して、気まずくなったオヤジの哀愁と、子どもの純な心が同時に堪能できる稀有な作品です。本当に、NHKラジオの夏の子ども相談に投稿されていそうな、深刻な内容です(笑)。ぜひ、皆さんも、この詩を読んで、この子がどうしたらよいのか、考えてあげてくださいね。
お母さんも負けてはいません。
お父さんの武器はオヤジギャグをはじめとするオヤジ臭ですが、おかあさんの武器は知ったかぶりと、超・マイペース攻撃。昭和のパンチパーマお母さんも登場して、懐かしさと加齢臭が漂います。
そんな家庭なので、こどもも素晴らしい哲学者となります。
「子どもの日おとなの日」(新沢としひこ)では、洞察力の確かさに舌を巻き、彼が発見した事実について考えさせられました。おそらく、誰も気が付かなかった発見でしょう。将来が楽しみです。詳しくは、是非とも、本文をご覧ください。
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おめでたい、いろんな意味で。
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投稿日:2017/02/10 |
ナンセンス絵本。単純に面白い。ギャグマンガの一種だと思って楽しめる愉快な作品。
「お笑いえほん」というシリーズなので、これを読んだからと言って
何かの役に立つとか、七福神の由来がわかるとか、そういうことは一切なし!
非・実用的な、ギャグの絵本です。
非常におめでたい、縁起物ですね。縁起物、というのは、全然、実用的でなくてよくて、ただ単純にありがたがって、楽しめばいいのです!!
自信を持っておススメします。
絵本は娯楽の一種です。
個人的には、以下の部分がポイント高し。
・インテリアなどが、昭和と平成が混然一体となった、きわめて現実的な、
庶民的な、普通の家だということ(身近に感じられる。感情移入できる)
・新しい技法(コンピューター?)で表現されている、新しい時代に対応した
七福神。七福神も進化していますな。
・演芸場で鍛えられていそうな、根性の入ったギャグ。
(作者が、ベテラン落語家さんだけに、演芸場の雰囲気がむんむんです)
・主人公が、普通未満、ダメ男以上、という、さして魅力のないタイプ。
特別感が全くなく、どこでも必ず2〜3人いそうな少年なので、リアル。
ページの都合で、七人全員のかくし芸が見られませんが、その辺はご了承ください。ネタがボツになったのかしら。
最後に、読者に対する問いかけが2つあります。
読み終わった後も、いろいろ想像して楽しめるように、工夫されている絵本です。
是非、軽い気持ちで読んでみてください。
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地球滅亡って、アンタ…
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投稿日:2017/02/10 |
刺激的な作品です!今までにない、ファンキーな展開。
対象年齢、不明。大人が読んでも面白いと思う。
もし自分が子どもだったら(小学生くらい)
「ナニこれ!面白い! けど、ニワトリが地球滅亡に関係するわけないじゃん!」
とか、一度否定しておきながらも、
「でも、これはニワトリじゃなくて、がめつい人類の話だと思ったら、本当だな〜」
と、関心すると思う、たぶん。
一見、荒唐無稽なストーリーに見えて、実は、ケッコウ大切なことを伝えてくれている気がします・・・うがちすぎカモ。
人類がこのまま暴走を続けて、自分達だけ生き残るために、なんでも食い尽くすようにして自然や、エネルギーや、物資や、人間そのものも浪費していく様子に、私はに思えた。
玉子を産んだら、ヒヨコも、親と同じ凶暴な軍団の一員になってて、絶望的なの。これも、なんだか戦争やテロ、報復を繰り返して、延々と恨みつらみを将来に残していく人類の姿のように見えてしまって、恐ろしい!
しかし、この暴走を食い止める方法が、ふるっている。
暴力に暴力で対抗したり、核兵器で敵を全滅させるのではなく・・・
新しい方法だ。詳しくは作品をぜひぜひ、読んでみてください。
なんだか、楽しそうな、対抗措置です。
しかし、よく考えてみたら、これも敵を暴力で殺害していく方法の1つとも言える。
ああ、私たち人類は、どうやったら、明るい未来にたどり着けるのだろうか?
まるでギャグマンガを読んだ後に、世界平和について真剣に考えてしまうような、そんな読後感を味わえる珍しい作品です。ご期待ください。
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ほっこりできる
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投稿日:2017/02/10 |
1990年に初版がでて、以降、ロングセラーの絵本。
誰が見ても、まず無難な、平和な雰囲気で、癒される。
シンプルな作品で、余白もいっぱいあるので、
いろんなことを想像しながら楽しめる作品だと思います。
私が一番好きなのは、表紙の後にあるみかえしの部分。
たくさんのいちごのキャラクターが整然と並んでいて、あっちを見たり
こっちを見たりしていて、にぎやかで楽しい雰囲気。
全部同じような感じもするし、ひとりひとり違うような気もする。
特に話のスジには関係ない部分だけども、遊び心があって素敵です。
おおきいいちごと、ちいさいいちごのお話。
(中身は、本を見てくださいね。)
かなり小さい子どもでも、楽しめる内容だと思います。
(3歳くらいからいけるのではないでしょうか?)
大人になってから読むと、どうっていうことのない平和な話なのですが、
なんとなく心がやわらなくなり、ほっこりできます。
いろいろと心配事が多い人生の中で、たまにはこんなふうな
単純明快で、明るく平和な雰囲気に浸って一休みするのも素敵です。
おおきいいちごと、ちいさいいちごの形が、若干違うところが、面白いです。
確かに、巨大なイチゴと、小さなイチゴはああいう形をしているな、と
作者の観察力に関心してみたり。
いろいろな楽しみ方ができる絵本だと思います。
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ジジ・ババ 悲喜こもごも
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投稿日:2017/02/05 |
祖父母と一緒に暮らすことが、だんだん珍しくなっていくのでしょうか?
私は、田舎で祖父母、両親、兄弟と暮らしたので
大変懐かしく、面白く、時にほろりと寂しく感じたりして、楽しみました。
核家族で育った子持ちの友達に話を聞くと、ジジ&ババのいない暮らしが当たり前だったから、ジジ&ババのいる暮らしで育った私と感覚や常識と思っていることがだいぶ違っているようです。おもしろい発見でした。
私にとって、ジジ&ババがいない暮らしというのは、なんだか息が詰まりそうです。
両親が共働きだった私の幼少期は、ジジ&ババと一緒に明け暮れて、親子のような感じでジジ&ババを見ていました。ジジ&ババが亡くなってから、両親が「親」とおもおうとしても、「本当の親はジジ&ババ」という感覚が、未だに抜けません。
でも、ジジ&ババにも嫌な部分もありました。この作品は、思い出をあまり美化していないで、ありのままのジジ&ババをのびのびと表現しているところが素敵です。
ジジ&ババのいなかった人には、どういう風にこの作品はうつるのでしょうか?
想像の中の、ジジ&ババがよりリアルになるのでしょうか。
それとも、憧れが大きくなるのでしょうか。
いや、かえって、ジジ&ババがいなくてよかったと思うのでしょうか。
この詩集にでてくるジジ&ババは、元気で介護なんか全然必要ない、ファンキーな方々ばかりです。安心してお読みください。
生きていると、いいことばかりではないので、ツライ思い出を思わせるような詩もあります。恐れずに読んでください。
きっと今はわからなくても、そのうちわかる時がくるだろう・・・というような作品もあります。大人が読んでも楽しめるけど、心の柔らかい子どもに、小学生くらいから読めると思いますので、ぜひ、親子で楽しんで、味わってみて欲しいと思います。
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「いただきます」は命を大事にする言葉
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投稿日:2017/01/25 |
居ながらにして世界旅行をした気がする一冊。
バックパッカー風の旅のスタイルで、そこら辺の普通のお宅にお邪魔して
ご飯をご馳走になっている二人。すごい行動力&交渉力!
答えてくれる現地の方々も太っ腹!
高級ホテルや観光地ではない、普通の人々の暮らしを紹介しているところが素晴らしい。作られたイメージではない、本物の外国の空気が感じられる。
その辺の人を撮影した何気ない写真、現地の風景や台所の風景がいきいき、のびのびしていて、手を伸ばせば触れそうな勢い。
いろいろなお料理を紹介しているのですが、気取った盛り付けをしているような観光地臭い代物は一つもなく、普通の食卓で何気なく食べているものばかり。
盛り付けもドカン!とお皿に盛っただけの、素朴なもの。
男二人が旅しているためか、男っぽい料理やおもしろいエピソードが満載。
食べる事は、決してきれいごとだけでは済まされれない。
例えば、家畜をと殺する場面や、解体する場面もしっかり取材している。
それがさりげなく、当たり前のこととして、紹介されている。
私たちも、肉や魚を食べる。スーパーでは、すでにと殺され、解体され、食べやすくなった肉の塊がパック詰めされて並んでいるけど、もとをたどれば生き物。
そういう大事な、命のことは、なかなか学校などでは教わる事はない。家庭でも、難しい時代です。昔のように鶏を飼っていて自宅でさばいて食べるという機会がない方が多いだろうし、そういう事をしていると、「残酷」とか言われかねない雰囲気を、私は感じます。
いろんな人の生活を知る事も心の栄養になるし、食べ物が命であることを感じる事も大事。この本は、それを道徳の教科書みたいなかしこまった雰囲気ではなく、ファンキーで楽しい旅行体験として伝えてくれていることが、素晴らしいと思う。
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隣近所と仲良くしよう!
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投稿日:2017/01/22 |
子どもから大人まで読んでもらいたい一冊。
ここに出てくる韓国のこどもと、その家族は決して韓国代表ではないけども、
隣の国のことに興味をもつきっかけになると思います。
けっこうお洒落で、新しいものが好きで、友達と外で遊ぶのが好きで・・・と現代っ子の普通の顔が見られます。一方、隣の国の伝統的な新年のご挨拶とか、お料理とか、そういったものも見られて、韓国にホームステイしているような気分になりました。
実際に韓国には行ったことがなく、メディアのニュースなどの情報しかないと、印象が偏ります。思い込みや報道されている部分だけで、韓国という国をとらえてしまうのではなく、この本のように、普通の人の生活をもっと知ってみると、素敵な関係がつくっていけるのではないでしょうか?
同じところもあるけど、違うところもある隣人だと思って、いろんな国や文化の人たちと、子どもたちも仲良くなっていって欲しいと思えました。世界が広がる一冊です。
個人的に面白かったのは、韓国の学校給食や買い食いの屋台などのこと。
子どもでも辛いものを食べるのかな?という長年の疑問がありましたが、なるほど!と納得しました。どうやるかというと・・・それは、読んでのお楽しみ。
大人が読むと、自分たちの学校生活やいろいろな子ども時代の事を思い出して楽しめたりもします。私は、子どもの頃に田舎のばあさんに「子どもは辛いものを食べるな!」と怒られていましたので、こっそり隠れて〇〇屋のキムチの元をごはんや白菜などにかけまわして食べていました。セコイ思い出です。
今のことども達はどんどん豊かになって、情報もたくさん与えられているから、将来、平和な、国際関係をつくっていって欲しいと思います。がんばれ〜!
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リアルな生活感。実感できる本。
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投稿日:2017/01/22 |
大人のリラックスタイムとして絵本を愛好しております。
2016年の小学生新聞、日曜版の本を紹介するコーナーに載っていた一冊。
算数が苦手で、小学校を卒業して未だに苦手な三十路の私でも、理解できました!
この本の優秀なところは、頭ではなく、感覚をつかって、なんとなくわかってしまうところ。優秀な算数の入門書ともいえます。
私がこどもの時も、駄菓子を100円分買うのに、あれこれ組み合わせていました。自分のお小遣いで買い物をするようになると、子どもながらに生活感覚が磨かれるというか、子どもながらに「生活がかかっているのじゃ!」という感覚になるのか(お小遣いの範囲でしかないのにね〜)、必死になって100円以内でお買い得を探して頑張りました。あの感覚で自然に生活力が身につくような、そんな一冊です。
感動したのは、ケーキ屋さんに行って、1800円のホールのケーキを、100円分欲しいとしたら、お店のおじさんが「ちょうど20度だね」と言った場面。
360度で、1800円。20度で100円。おじさんの計算能力、頭の良さ!
どうして20度になるのか、しばらく考え込んでしまいました。何気なく角度の勉強もおまけされてたりして、参りました。よく考えて作られた作品です。
お買い物や物の価値の他にも、そんな数学的な内容がちょっとだけわかるように工夫されていて、また、マナーや人情についても絵をみていると気づいたり、考えたりできる工夫があって、面白いのに勉強にもなるという、素敵な絵本です。
子どもに気づかれずに、楽しく勉強させられるのではないでしょうか?
もちろん、大人が見ても、なるほど!と思える素敵な一冊です。
戸越商店街の皆さんにご協力いただいたようで、早速、現地に行ってみましょうか。商店街好きの人にもガンガンにおススメいたします。
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あり得ないものは書かなかった乱歩先生
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投稿日:2017/01/22 |
どちらかというと大人向けの読み物。
1951年、光文社発行の少年雑誌「少年」に1月から12月にかけて連載されたのが最初のようです。
透明人間というと、個人的にはなんとなく昭和のコントや、SFの古典名作作品という印象があって、どちらかというとユーモラスな、あまり怖くない気がします。
しかし、この作品はそんなことは全くなく、スリルがあります。
事件を追いかけると、透明人間がいて、それを作った博士がいて、その悪の組織と戦うようなシリアスな展開になってきます。読み応えがあります。
どうやって透明人間をつくったのか?当時の科学技術で可能だったのか?それともトリックなのか?いろいろな疑問が次から次へと湧いてきて、先が楽しみになり、ずんずん読んでしまいます。
この文庫版になる前の、大型本の時に書かれていた乱歩先生の長男、平井隆太郎さんのあとがきによると、乱歩先生は「科学的にできないと思われるような物は書かなかった」とのこと。
実際にトリックが実現できるかどうかは別として、やったらできるであろうものを使って、いかにも本当にありそうなものを書くことに腐心したそうです。
子ども相手だからといって、適当に夢物語で誤魔化さず、具体的にできるようなトリックを考えて物語を作った、乱歩先生の心意気、子どもに対する真摯な姿勢に頭が下がります。
読んでいると、あまりにリアルすぎて、ぞっとするような時がよくあるのですが、納得しました。リアルさを追求された結果なのですね。
子どもは意外と、「これって本当にできるのかな?」ということを、容赦なく追求するところもあります。そんな子どもの性質をよくわかって、尊重して書いたからこそ、今に残る名作になったのではないでしょうか?
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