「なんて素直でここちのいい絵本だろう。」
椎名誠さんも絶賛!!
しょうたろうの家族は、毎年田植えの季節になると、おじいちゃんの家に行きます。 今年は、しょうたろうも、たくさんお手伝いをする約束をしました。
ビニールハウスで育てた稲の苗をトラックで田んぼに運び、田植え機に乗せて植えて いきます。機械で植えられないところは手で植えます。
田植えは、どこの家にとっても大切な季節の行事であると同時に、重労働です。一家 総出で行う田植えの大変さと、その季節の田んぼの気持ちよさを、等身大の視点で生 き生きと描く絵本です。
■作/さこももみさんからのメッセージ
田植えの季節は、里山の自然が最もかがやく季節でもあります。空高くさえずるひばり、生まれたての子どもにえさを運ぶつばめ、風に揺れるたくさんの小さな草花、夜には田んぼのかえるの大合唱。好きなところをあげたらきりがありません。自慢したくなる美しい日本の風景がそこに広がっています。
主人の実家は広島県の北部、中国山地の里山にある稲作農家です。子どもが小さいころ、私たちは毎年のように田植えの手伝いに帰っていました。「ゴールデンウィークは農家のためにある」といっても過言ではないくらい、この時期はどこの農家も忙しく、子どもたちもそれなりに手伝いに参加していました。この絵本は、小学生だった息子が書いた作文を手直しして、私が絵を添えたものです。無邪気に田舎を楽しんでいるように見えましたが、田植えの苦労もちゃんと見ていたんだなと、ちょっと感心したのを思い出します。
息子が作文を書くにあたり熱心にご指導くださった先生、そして、おいしいお米を作ってくださっている日本中の農家のみなさんに、たくさんの感謝を伝えたい気持ちでいっぱいです。
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