赤ちゃんの時からずっと仲良しだったけれど、大きくなるにつれて、タイプが変わってきた やもじろうとはりきち。やもじろうは、はりきちと遊んでも面白くないと思うようになり、はりきちを避けるようになります。思わず「だいきらい!」とも言ってしまいます。でも、はりきちは やもじろうが大好き。もっともっと一緒に遊びたいのです。そんな時、やもじろうは猫に襲われて食べられそうになります。そこを、近くにいた はりきちが助けてくれました。
二人の気持ち、どちらもよくわかります。そして、友達関係は いつもあれこれ ややこしいです。二人がまた仲良くなって良かったと思うものの、、猫に襲われるというハプニングがなけれは、やっぱり やもじろうは はりきちを無視したままだったかも?と思うとちょっと複雑な気分です。「親切にしてくれて、相手の良さがわかったから また仲良くした」という単純なストーリーで終わらせては、ちょっと もったいないと思いました。
成長するにつれて、それぞれが、より気の合う、タイプの合う友人をつくっていくというのが自然だと思います。でもそれは相手を否定することではなく、お互いを認めた上で、関係が変わるということ。ページ数の少ない絵本では難しいかもしれませんが、そのあたりがもっと分かるように描かれていたら良かったなぁと思いました。
やさしい はりきち、いいこですね。