ぶどう畑のアオさん
- 作:
- 馬場 のぼる
- 出版社:
- こぐま社
絵本紹介
2025.12.17
来たる2026年は午年になりますね。十二支の「午」は、「馬」という漢字で書くことがありませんが……どうしてなのでしょう?
十二支はもともと、古代中国では時間や方角を表す記号。そのなかで「午」は正午、午前、午後といったお昼を指す文字として使われていました。人々が覚えやすいよう、十二支に動物に対応させることになったとき、昼間の太陽のように力強いイメージを持つ馬が割り当てられた、漢字の読みの音や動物の名前や鳴き声が近しいもの同士を結びつけた……など、調べてみると諸説がありました。
今回は、馬が登場する絵本をピックアップしました。
躍動的で凛々しい馬。疾走感あふれる馬。おおらかで心優しい馬。儚げな馬。
おはなしの中でさまざまな表情を見せる馬の姿を、たっぷりと楽しんでください。
十二支の由来がわかる楽しいおはなし、かわいいおせち料理の絵本、意外と知らない神社を深掘りした一冊など、おめでたいお正月の絵本もいろいろ。小さいお子さんから大人まで、ぜひ手に取ってみてくださいね。
絵本と共に、良いお年をお迎えください!
この書籍を作った人
1927年青森県三戸町生まれ。1949年、上京し漫画家としてスタート。少年漫画家として人気を得る。1967年に出版された「11ぴきのねこ」でサンケイ児童出版文化賞受賞。「きつね森の山男」が絵本デビュー作。「11ぴきのねことあほうどり」他で文藝春秋漫画賞受賞。「絵巻えほん11ぴきのねこマラソン大会」でイタリアの子どもたちが選ぶ、エルバ賞を受賞。2001年永眠。
出版社からの内容紹介
もしもウマだったら、一日中走りまわりたいな。妹を背中に乗せてあげたいな。水泳大会では、きっと大活躍! どろんこの中を転げまわっても、おふろになんか入らないし、服だって着ない……大好きなウマになったら、こんなことがやりたい、という子どもの夢を、ダイナミックに描く絵本です。画面いっぱいに飛びまわるウマの姿は迫力満点。幸せそうな表情ですが、プールサイドにおかれた車椅子を見ると、この子がウマに憧れる気持ちにハッと胸を突かれます。すぐれた絵本にあたえられるコールデコット賞を二度受賞しているソフィー・ブラッコールの、力のこもった作品。家の中の細かい描写も秀逸で、ページをめくるたびに発見があります。
この書籍を作った人
オーストラリア生まれ、ニューヨーク在住。絵本作家。絵本、児童書のさし絵を数多く手がける。『プーさんと であった日 世界でいちばん ゆうめいなクマのほんとうにあったお話』、『おーい、こちら灯台』(ともに評論社)で、コールデコット賞を2度受賞。そのほかの作品に『とびきりおいしいデザート』(文:エミリー・ジェンキンス、あすなろ書房)、『あかちゃんの木』(評論社)、『地球のことをおしえてあげる』(鈴木出版)などがある。
みどころ
いつもひとりで、ぼんやり考えごと。そして、またみんなに言いふらすんだ。
「うちには 馬がいるんだよ」
エイドリアンはウソばかり話してる。私はそんなの信じない。お母さんに言っても「どうしてウソってわかるの?」なんて聞く。だけど私にはわかるんだ。ここは普通の町だし、馬を飼うにはとってもお金がかかる。エイドリアンの家と言ったら。だけどある日、お母さんと犬の散歩に出かけたら、向かった先にいたのは……。
目の前にいるのは、自分とは違う男の子。勝手気ままだし、考えていることだって全然違う。理解なんてできるはずもない。そんな風にイラ立ちながらも、少しずつ自分とは「ちがう」ことを受けていれていく主人公の「わたし」。そんな彼女の心の葛藤や変化に感動していると、私たち読者もいつの間に想像の世界の豊かさを体感してしまうのです。
読んでいるうちに、見えないものが見えてくる。詩情あふれる絵と文で描かれたこの美しい絵本を味わってみてください。
この書籍を作った人
スギヤマカナヨ/静岡県三島市生まれ。東京学芸大学初等美術家卒業。『ペンギンの本』(講談社)で講談社出版文化賞絵本賞受賞。主な著作に『スギャーマ博士の動物図鑑』(絵本館)、『てがみはすてきなおくりもの』(講談社)、『ほんちゃん』(偕成社)、『おやすみとおはようのあいだ』(めくるむ)、「みることば さわれることば 手話えほん 全3巻」(あすなろ書房)、『本はともだち』(子どもの未来社)など多数。手で見る学習絵本「テルミ」編集長。各地の学校や読書関連団体、図書館などと連携しながら、絵本を通じて様々な立場の人同士のコミュニケーション創出に努めている。
みどころ
柳原良平さんが描いた十二支の動物たち。
もう、そう聞いただけで早く見たくなっちゃうのがこの絵本!
「ぽっこり めでたく はつひので」
今日は新しい年が始まる日。
子、丑、寅、卯、辰、巳、午、未、申、酉、戌、亥。
みんな集まって何をするのかといえば、新年会を開くっていうんですから、
本当に平和でおめでたいお話なのです。
まずは、みんなの紹介が始まります。
語呂が良くて、響きも言葉も何だかユーモラスな言葉に乗せて、
登場するのは・・・これこれ、この感じ!!
期待を裏切らない絶妙な雰囲気を醸し出す、切り絵で描かれた干支の動物たちです。
早く自分の干支のページが見たくて、思わず急いでめくってしまい、
無事にご対面しその可愛らしさに満足したら(笑)、その後に待っているのは大宴会。
賑やかに騒いだあと、最後には金屏風の前で揃ってごあいさつ。
「あけまして おめでとうございます」
小さな子どもたちにとって、伝統的な行事であるお正月や十二支の動物たちも、
こんな楽しいイメージで出会えたら幸せですね。
この書籍を作った人
1931年、東京に生まれる。京都美術大学卒業後、サントリーに入社。キャラクター「アンクルトリス」を考案し、宣伝美術で活躍。電通賞等、受賞多数。切り絵で描いた絵本「かおかお どんなかお」「のりもの いっぱい」等のファーストブックは、赤ちゃんから大きな支持を得ている。
この書籍を作った人
1956年、新潟県生まれ。グラフィックデザインを勉強後、デザイン会社に入社。1986年より、フリーのイラストレーターになる。広告イラスト、書籍挿画を中心に活躍。児童書の挿絵に『発見!体験!日本の食事』(ポプラ社)がある。『モリくんのおいもカー』(くもん出版)がはじめての絵本作品。
この書籍を作った人
札幌生まれ、横浜育ち。武蔵野大学視覚伝達デザイン科卒業後、フリーランスのイラストレーターとして活躍しつつ、あとさき塾で絵本を学ぶ。絵本に『こどももちゃん』『おしゃれなサリちゃん』、長編童話に『銀杏堂』『銀杏堂 スフィンクスのつめ』『ボンぼうや はじめて見る世界』がある。
みどころ
「みんなあつまって!」
かまぼこさんがよんでるよ。
くろまめさーん、くりきんとんちゃん、だづくりさんにこぶまきくん。
「はーい」「ころころ」「ころん」「すいすい」
みんなが元気にお返事しながらあつまってきましたよ。
だてまきさんに、元気でぷりぷりえびちゃんも。
「くるくる」「ぐるぐる」「ぴょーん」
ほらほら、重箱にはおせち料理の仲間たちがたくさん。
最後はつめてつめて、かまぼこさんがはいったら。
「はい!みんなそろったよ」
真珠まりこさんが描く、可愛い可愛いおせちの絵本。
一緒にお返事しながら、それぞれのキャラクターをおぼえてあげてね。
みんなそれぞれに、色々な願いが込められているんですよ。
さあ、おせち料理が完成しました。
「あけましておめでとう!」
楽しく美味しくいただいて、幸せを願いあってくださいね。
最後には、みんなで遊べるくりきんとんちゃんの福笑いもついていますよ。
この書籍を作った人
神戸生まれ。神戸女学院大学卒業後、大阪総合デザイン専門学校の絵本科及びニューヨークのパーソンズデザイン学校で絵本制作を学ぶ。アメリカで出版されたはじめての絵本"A Pumpkin Story" は、後に『かぼちゃものがたり』(学習研究社)として日本でも出版された。絵本「もったいないばあさん」(講談社)シリーズで、第15,16,18回けんぶち絵本の里大賞及び第20回けんぶち絵本の里びばからす賞受賞。現在、「もったいないばあさんのワールドレポート展」を開催、現在、環境省・地球生きもの応援団メンバー。作品は、他に『おべんとうバス』『おでんのゆ』(共にひさかたチャイルド)、『ハートリペアショップ』(岩崎書店)『チョコだるま』(ほるぷ出版)など。
この書籍を作った人
1956年 大阪生まれ。著書に、『おーい ペンギンさーん』『特急おべんとう号』(福音館書店)、『ちくわのわーさん』『こんぶのぶーさん』『うどんのうーやん』(ブロンズ新社)、『ハブラシくん』(ひかりのくに)などがある。奈良県在住。2012年『ちくわのわーさん』(ブロンズ新社)で、第3回リブロ絵本大賞を受賞。
この書籍を作った人
1980年、兵庫県生まれ、京都府育ち。立命館大学国際関係学部卒業。貿易会社勤務ののちイラストレーターに。2006年、第7回インターナショナル・イラストレーション・コンペティションで優秀賞受賞。主な作品に『夏がきた』『神社のえほん』(以上、あすなろ書房)、『そらいっぱいの こいのぼり』(世界文化社)、『やめろ、スカタン!』(作・くすのきしげのり、小学館)、『えほん遠野物語 おまく』(原作・柳田国男、文・京極夏彦、汐文社)、『きみも運転手になれる! パノラマずかん 運転席』(作・宮本えつよし、パイ インターナショナル)などがある。
文:竹原雅子
編集:木村春子