「おばあちゃんの台所は星でいっぱい。」
台所に星があるって、どういうことなんでしょう。
やっぱりその星は美味しいのでしょうか。
一緒にのぞいてみましょう。
最初に登場するのは、おばあちゃんのつぼに入っている、すっぱいすっぱいお星さま。
・・・「うめぼし」!
次に登場するのは、ぎんの魚のお星さま。お鍋の中をあまのがわにしちゃう
・・・「にぼし」!
「いちやぼし」や「ほししいたけ」なんて星もあります。さらにさらに・・・。
さすが。おばあちゃんが見せてくれるお星さまは、どれも渋くて味がある。
そしてとっても「体にいい」。
だけど、本当に美味しそうなのです。
ちょっと変わった「ほし」の絵本。まさか「干し」と「星」が掛かっているなんて!
普段は地味に料理の「味」をささえている、おばあちゃんの台所の食材たちがこんなにピカピカと輝いてしまうなんて!
想像もしたことなかったけれど、言葉遊びの達人林木林さんの手にかかれば、あっという間に「台所」の世界がユーモラスに明るく広がっていきます。たごもりのりこさんの描く元気でどこか懐かしい雰囲気の絵もぴったり、「ほし」に深みを与えています。
それにしても、元気でつやつやしているおばあちゃんの可愛いこと。きっとそれも「おいしいお星さま」のおかげなんでしょうね。おばあちゃんのお料理、食べたいな。
食育と言葉遊びが一緒になった、とても味わい深い絵本。家族で楽しんでくださいね。
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
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