…インパクト大なる表紙をめくりて見るは、3年1組の教室に入りたる十二単の後ろ姿。名をたかこといふ…。
クラスにはハーフの子や、外国から来た子もいるかもしれません。10人いれば10人みんなそれぞれ違う個性の集り。さらに、転校生というのはそれだけで何かと注目の的で、ちょっとしたことでいじめの対象にもなってしまう。どこにでもありそうな日常の、誰でもが経験しそうな学校での一コマ。
それを、実際には有り得ないような「たかこ」というキャラクターで表現しているところが この絵本をこれほど魅力的に楽しいものにしているようです。
そんな小難しそうな分析はせずとも、とにかく楽しいです!
表紙いっぱいに描かれたたかこの顔をみると、思わず手に取ってしまいます。ページをめくると、その期待を裏切りません。
5歳娘は「私は古い時代に一度生きていたことがあって、いままた生きているから、そんな言葉使っていたの知ってる」などといい、たかこのセリフもケラケラ笑います。しらずしらずのうちに、テレビなどでなにかしら古語のひとふしなど、耳にしているのでしょう。また、方言の中には古語が残っていたりするので、完全に理解はできなくても、なんとなくわかるのかもしれません。ええ、それが「やまとのこころ」です(?)
中高生へのよみきかせにも、絶対楽しいと思います!