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宮沢賢治の絵本 茨海小学校」 大人が読んだ みんなの声

宮沢賢治の絵本 茨海小学校 作:宮沢 賢治
絵:西村 繁男
出版社:三起商行(ミキハウス) 三起商行(ミキハウス)の特集ページがあります!
税込価格:\1,870
発行日:2022年10月14日
ISBN:9784895881494
評価スコア 4.63
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みんなの声 総数 15
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  • 授業のクリエイティビティに驚かされる。

    いい学校なんです。私も行ってみたい!

    キツネの先生方がとってもオシャレでかっこいいんですよね。校長先生は麻の詰襟、先生方はフロックコートやモーニング(しかも白!)を着ていて、賢治の時代、先生が尊敬に値する知的な職業であったことが伺えます。

    どの先生の授業も知性と実践がきちんとかみ合う素晴らしいもので、私もこれは参観したいなと思いました。キツネ小学校の先生のように、知性や品性を保ち、生徒にもリスペクトされるような職業であれば、現代の人間も先生になりたい人、たくさん居そうだな。

    一番考えさせられたのは、白モーニングの先生の「修身と護身」の授業でした。別々に教えると結果がよくないから、一緒に行うというのです。

    キツネにとっての護身はワナを逃れる方法。その授業の導入に「最高の偽(うそ)は正直なり」という格言が説かれるのです。え、どういうこと?と私も引き込まれます。先生うまいな、と感心しました。

    この格言はまた「正直は最良の方便なり」とも言い換えられると先生は言います。人間が、一番キツネのかかりやすいワナは、いかにも罠だと分かる昔からのキツネの罠だと言っていると先生は続けて教えます。ワナに気を付けなさいと教えるだけでなく、なんと哲学的な思考時間を与える授業なんだろうとこのクリエイティブな授業展開がとても面白いと感じました。

    野山を歩きつくしながら頭の中にイマジネーションと知性が交錯して広がる賢治の世界が、かわいらしく不思議でよく考えるとちょっと怖い奥深い独特の童話となって表現される。彼のキャリアの中に教職があったこともまた、この世界を面白くするエッセンスとなっているのだろうと思いました。

    大切なことはいつも動物に語らせる宮沢賢治の作品、存分に楽しめるお話です。

    投稿日:2023/02/01

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    1
  • また良い作品に出会えた

    少し影のある作品が多い印象の宮沢賢治氏と、明るい作品を手がけている印象の西村繁男さんの組み合わせが、最初は意外に思えましたが、読んでみるととても合っていて思わず唸ってしまいました。ミキハウスの宮沢賢治絵本シリーズは、名著が多いですね。

    投稿日:2023/02/14

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  • 一緒に

    宮沢賢治のこのお話は初めて知りました。おもしろいお話で、主人公と一緒に、狐の小学校を参観しているような気持ちになりました。そして、ほのぼのとした絵も魅力的。絵のおかげで、更に想像がひろがります。特に、きつねたちの表情が心にのこりました。

    投稿日:2023/02/14

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  • 茨海小学校

    野原が海原のように風がさざ波を作っている。
    迷い込んでしまったのは、狐の小学校。幻想的な世界のはずが、西村繁男さんの絵が、ほのぼのと懐かしいような風景で、私でも行かれそうな身近な場所に思える。

    迷い込んでしまった主人公は、農学校の先生、作者の宮沢賢治さんを彷彿とさせる。
    足を踏み出すと、狐の子ども達が遊びのために草を結んでそこかしこに作った罠に引っかかってしまった。
    叱りに来たのは黒のフロックを着た先生。
    先生方は、皆お洒落で、皆それぞれ個性的、教師の誉れのような方達、真剣に子ども達に向き合っている。

    茨海小学校は野ばらで囲まれた、青空小学校、黒板や地球儀など教室の備品も、実験室も立派に備わっている。授業もしっかり行われている。
    狐の校長先生は、
    「あなたの方の狩猟は私の方の護身にはいり、(そりゃぁそうだ!)私の方の狩猟は、さあ、、、狩猟前業はあなたの方の畜産(鶏は狐の好物)、、、。」
    「最高のうそは正直なり」…「正直は最良の方便なり」などなど。
    先生(主人公)は、頭がもちゃもちゃしてしまう。

    先生が、自分の学校に戻り教鞭をとる時、茨海狐小学校での体験からどんな授業をするのか、私ももぐりで聞いてみたいなぁ、と思った。

    投稿日:2023/02/14

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  • 本当のことだと思います

    茨海の野原で見つけたキツネの小学校。「私」の語りのような文章がここちよくて、引き込まれます。生け垣の学校はきもちよさそう。キツネのこどもたちの表情がいきいきしていて楽しいですね。鶏の授業で、先生が舌なめずりしているのが、なんともシュール。「私」のお話、わたしは本当のことだと思います、、、賢治の世界観と絵が合っていて、おもしろかったです

    投稿日:2023/02/12

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  • 狐の小学校

    主人公が偶然迷い込んだのは、なんと狐の小学校。
    そこで狐たちの授業を参観することになります。

    校長室の立派なこと!先生たちもきちんとした服装で授業をしている。そして講義の内容が想像以上に高度でビックリ!
    特に修身の講義の「最高の偽は正直なり」という格言は、なかなかに奥が深くて哲学的でした。
    そしてそれが狐罠の話につながっていく流れが面白く、なるほど修身と護身を一緒に勉強するのも納得がいきました。

    食品化学の授業は、鶏肉や卵の成分の勉強。なにやら美味しそうな話になっているのがいかにも狐の授業らしくて面白い。
    狩猟の授業にいたっては、人間が狐を狩る話ではなく、人間に養鶏を勧めてその鶏を捕って食べようという話。しかもそれを実際に学芸会で話した生徒がいたとか・・笑

    人間から見た狐の世界と、狐の側から見た人間の世界と、なんだか主人公と同じく頭がぐらぐらするような不思議な感覚。
    今回初めて読むお話でしたが、宮沢賢治の魅力が一杯詰まっていて、西村繁男さんの素朴で優しい色彩で描かれたユーモラスな狐たちが、賢治の独特の世界観にピッタリでした。

    投稿日:2023/02/13

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  • 罠と養鶏

    • みいのさん
    • 60代
    • その他の方
    • 東京都

    ミキハウスのシリーズで、今まで知らなかった賢治の作品にたくさん出会うことができました。
    その中でもこのお話は、読みやすく面白い作品でした。
    それは西村繁男さんの絵のおかげもあります。
    人間が狐に仕掛ける罠についての授業は、少し緊張しました。
    賢治と同世代の私の祖父が養鶏をやっていたことなどを思い出し、学芸会と養鶏の話は興味深かったです。

    投稿日:2023/02/11

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  • 理想の学校

    宮沢賢治の作品は沢山読んできましたが、このお話は知りませんでした。
    とても面白く読ませていただきました。
    思いがけず狐の小学校に迷い込んだ私。そこで織りなす不思議な楽しいお話です。

    狐の小学校の子ども達は、無邪気で子どもらしくて、先生方は厳しくも温かで、理想の小学校に思えました。
    授業内容も素晴らしく、宮沢賢治の想いが詰まっていると感じました。
    のびのびと野原を駆け巡り、自分たちで考えて遊びを生み出す子どもたち。
    悪さをすればきちんと叱ってくれる大人が寄り添いながら、しっかりと必要なことを教えてくれる。
    まさに健全で豊かな世界が広がっています。

    この絵本に触れて、宮沢賢治の想いを形にしたいと願う大人が1人でも多く増えたなら、幸せで賢い子どもたちが育ち、世界も平和になるだろうにと思いました。
    1人でも多くの方に手渡していきたい絵本です。

    投稿日:2023/02/11

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  • 饒舌な空想譚

    宮沢賢治は、童話の中に狐を登場させることがおおいですが、このお話は初めてで、新鮮味がありました。
    主人公はどのような気持ちで狐の小学校に遭遇したのでしょうか?
    物語の前半で主人公は、山の近くの土地に海辺の浜茄を探すという、突拍子もない行動を行ないます。
    そして火山弾を見つけるという発見がありました。
    宮沢賢治の中では、狐の小学校に行きつく不思議な必然性があったのでしょうか。
    そこに、賢治の世界観があるように思いました。
    狐の小学校は、人間社会の小学校と同様の小学校でした。
    ただ、その存在を証明できるものが何もないのが、宮沢賢治流でもありました。
    この、ちょっと難しいお話を、西村繁男さんが親しみやすく描いています。

    投稿日:2023/01/25

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  • 大人向けの絵本

    大人になってはじめて出会った宮沢賢治のお話でした。宮沢賢治のお話らしい、どこか不思議なお話でした。
    宮沢賢治のお話は、言葉遣いを中心に難しい部分があるので、子ども向けの絵本ではない印象を持ちました。大人が読んでも十分に読みごたえのある絵本だったと思います。

    投稿日:2023/01/23

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