「おきゃくがのります ぞろぞろ ぞろぞろ」
にぎやかな駅のホーム。大勢の人が電車に乗るところです。
新婚旅行ですといった雰囲気のカップル、登山へ向かう人、この集団は婦人会の旅行かな?
「がたごと がたごと」
電車は発車します。
街をぬけ、郊外へ。遠くに山が連なり、目の前に広がる田んぼ。日本の夏の風景。旅情が深まります。次第に緑濃く山深くなっていき・・・「おくやま」駅に到着!
「おります おります」
乗客が続々と降りてきます。あれ、何だか様子がおかしい?
ホームでは、ワンワン、ニャーニャー、キッキッ、ブーブー・・・。
まさか。乗車したのは、こんなお客ではなかったはず。
「がたごと がたごと」 電車が走ります。
今度は、何だか妖気の漂う景色を通り抜けて・・・着いたところはその名も「よつつじ」駅。
あわわわわ、また駅で降りた乗客の姿が・・・、この世のものとは思えません。
こんなはずは!ページを戻って見比べてみると、ああー、なんと。
姿はすっかり変わっていますが、降りたのは、やっぱり乗ったのと同じお客さんなんです。乗車駅と降車駅のページを行ったり来たりして、どのお客さんがどうなったのか確かめてみてください。身なりや持ち物がヒントですよ。
「ああ、最初からブーブー言いそうな顔の人だったね。」「顔の雰囲気は変わらないね」なんて、見比べて笑ってしまったり。見れば見るほど面白いんです。
「がたごと がたごと」
こんな調子で、次はどこに行くんでしょう。
思わぬ展開に翻弄される刺激的で愉快な電車の旅です。
じっくりご堪能ください。
(絵本ナビ編集部)
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