しぜんの中で『おちてくるもの』。はなびらがおちてきます。ふんすいの水がおちてきます。『ふってくるもの』。そらからゆきがふってきます。あめがふってきます。
私達には当たり前になっているこんなことでも、子供達には新鮮な驚きを持って見られるのです。そしてその驚きはまわりの景色をより生き生きとした世界に動かし、広げていくのです。
そんな美しい自然の風景を全身で受け止め、幸せそうに遊ぶ子供たちが見開きいっぱいに描かれているのがこの絵本です。
作者にはこどもたちの発見する喜びというものが解っているのでしょう。この絵本を読む事によって私達大人も新鮮な気持ちが蘇ります。
最後に夜のとばりがおり、あさ起きたジミーをとうさんがほうりあげます。でもジミーは・・・。本を閉じた後も幸せな気分が続きます。
「どろんこハリー」の名コンビ、ジオンとグレアムのデビュー作です!「どろんこハリー」とはまた一味違った繊細で可愛らしい絵が魅力的です。そして何度読んでも飽きない詩の様な文章、贈り物としてもらってもうれしいと思います。
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
続きを読む