
ある天気のいい日。 こぐまのまあすけが、はらっぱであそんでいると、風にのって風船がふわふわふわ…と飛んできました。 「こっちへ とんでこい とんでこい。もうすこしで とれるぞ。」 風船を追いかける、まあすけですが…。 切り株につまずいて、すってーん。 風船をつかまえることができません。
まあすけは、風船がほしくてしょうがありません。 木にのぼって、また風船が飛んでくるのを待っていると、とおりかかったぶたのおじさんから、大根の見張り番をたのまれます。 ぶたのおじさん、畑にわすれものをしてきたんですって。 引き受けたまあすけですが、むこうから風船をもった子たちがやってきて… 「もう1こ、木にひっかかってるよ」といいます。 まあすけ、どうする?
大人気「11ぴきのねこ」シリーズの作者、馬場のぼるさんの、何ともほのぼのするお話。 大根の見張り番をするとおじさんと約束したからには、ちゃんと約束をまもろうとするまあすけ。 いつ飛んでくるかわからない風船を、木の上でのんびり待つ、まあすけ。 素直でマイペースなまあすけの姿は、子ども心にぴったりとはまります。 1980年に刊行されたこんなにかわいい絵本があったのですね。
幼い子どもがもつ、なにげない優しさやユーモアが、ほのぼのと伝わってくる絵本。 馬場のぼるさんが描く絵ののびやかなタッチに心癒されます。 読み終えて、にっこり。親子で読むひとときにおすすめですよ。
(大和田佳世 絵本ナビライター)

まあすけが原っぱで遊んでいると、風船がふわふわ飛んできました。風船をとろうと一生懸命追いかけるまあすけ。だけど残念、とれません。あきらめきれないまあすけは、風船が飛んでくるのを木の上で待つことに…。やりたいことにマイペースに取り組むまあすけの姿は、子どもの姿そのものです。どこかとぼけたまあすけの表情が愛らしく、子どもから大人まで、読めば心がほっこり! 親子での読み聞かせにぴったりな絵本です。

馬場さんの、11ぴきのねこシリーズ以外のものを読みたくてこちらを選びました。愛嬌のあるくまのまあすけが、表紙からかわいいです。5歳娘は、大根がばらばらになってしまったとき、まあすけに同情するような声をあげていましたが、結果オーライで安心しました。 (ままmamaママさん 30代・ママ 女の子9歳、女の子5歳、男の子3歳、女の子1歳)
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