タケノコごはん」 みんなの声

タケノコごはん 文:大島 渚
絵:伊藤 秀男
出版社:ポプラ社
税込価格:\1,430
発行日:2015年07月
ISBN:9784591145777
評価スコア 4.74
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みんなの声 総数 18
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  • 出征

    父親を戦争で亡くした子供から戦争を追った作品、というのがポイント。それもなんだか実話っぽい。
    こういった本は実話が多いけれど、もっと実話っぽく感じてしまう。
    友達の視点という第三者視点だからだろうか。

    父親を亡くし、先生をきっと心の支えにしていたさかいくん。戦争に出てしまえば父親の時のような思いをすると知っているさかいくん。
    無言の涙に実感がこもっています。でも大人は笑顔。
    一足先に戦争を知ってしまったこと、大人は寂しさを我慢しているのではないかという推測、際立つ最期の晩餐 タケノコごはん。

    わかりやすく伝わりやすい。小学高学年から大人までジーンとすると思います。

    投稿日:2016/03/22

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  • 子どもたちの戦争

    第二次世界大戦中、小学生だった少年が体験した戦争に行く身近な大人たちと、その家族の様子。少年が大人になってから作文に書いたものを絵本化。

    2015年刊行。巻末の後書きによれば、小学校で、父母に戦時中の体験を作文に書いてもらうという宿題が出された時、父の大島渚(映画監督)が忙しい中、すぐに書いてくれた、という。
    息子の武は、当時はその作文に込められた思いなどがあまり理解できずにいた、という。

    しかし、このような形で世に出た。
    父が体験した戦争の、辛い出来事と、戦争はしてはいけないという強い思いが、そうさせたのだと私は思う。

    ここで描かれていることは、爆撃や実際の戦場の悲惨な様子ではないが、とても残酷で辛い体験だ。家族が兵隊にとられた人たちのその後の様子が、淡々と語られている。ダイナミックな絵でもって、台詞がない部分にも、多くの言葉や思いが表現されている。
    間接的な表現だからこそ、余計に伝わってくるものがある。

    やっぱり、どうやっても戦争はやらない方がいい。
    改めて思う。
    戦争を知らない世代に、伝わりやすい表現ではないだろうかと思う。

    ショックな出来事があった後、心が傷付き、行動がすさんでいく様子や、心の変化が言動に表れる様子もよくわかる。画家の圧倒的な表現力に、しびれる。

    投稿日:2025/06/12

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  • 親子で一緒に読んで考えたいですね。

    経験したものにしかわからない痛みや苦しみややるせなさって、やっぱりあると思うのです。
    でも、実際には経験していないけれど、想像して考えてみる、それはとても大切なことだと思いました。
    戦争を知らない世代の私達、そしてその子供達。
    こういう絵本を通して、当時を垣間見ることは、何かを思う考えるきっかけになると思います。
    同じ過ちを二度と繰り返さないためにも、知らない世代だからこそ考えてみる必要があるのです。

    投稿日:2021/08/03

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  • 戦時下の子どもたちの視点

    柳田邦男さんが、戦争と平和をテーマにお薦めされていた作品。
    映画監督の大島渚さんが、息子さんの宿題(両親どちらかに子ども時代の思い出を書いてもらう)に応じて書いた作文だそう。
    ということで、大島渚少年が見る戦時下の様子が描かれます。
    といっても、学友とのエピソード。
    でも、戦争の影はしっかりと感じられます。
    ケンカの強いさかいくん。
    お父さんが戦死してからの様子は、切ないです。
    だからこそ、出征前の先生に泣きながら言った「戦争なんか行くなよ」の言葉が重いです。
    教育の現場で、戦争が正しいと教えられてきたという事実。
    今の感覚では信じられないだけに、その事実をしっかりと受け留めたいです。
    子どもの視点からとらえた戦争だけに、タケノコご飯の味の思い出として感じ取ることができると思います。

    投稿日:2020/08/22

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  • 焚きたてのタケノコごはん

    大好きな先生の家のたけやぶでできたタケノコをご飯に入れて

    焚いたタケノコごはんは、よい香りがして、戦争でものがない時

    だから、焚きたてのタケノコご飯が、本当に美味しかった!

    ぼくたちは、ものも言わず、夢中で食べました。

    本当は、先生が戦争に行くことばかり考えていて、なにを言って

    いいのかわからなかったと書いてありました。

    そんな言葉からも戦争の悲惨さは、感じることが出来ました。

    大島渚監督が、子供のころのことを、息子の3年生の時の宿題

    の為に、書かれた作文を絵本にしてありました。

    投稿日:2019/07/20

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  • 戦時中の子供達

    表紙、そしてタイトルだけを聞くと、楽しそうな子供のお話・・・に見えるのですが、内容は、日本が戦争をしていた頃のお話です。

    テーマは「子供の目から見た戦争」というところでしょうか。
    学徒動員の前の年代の子供達が、だんだんと食べるものに困っていくのを肌で感じていたり、家族や学校の先生が戦争に取られたりしてくのをどんな風に感じていたのかが描かれています。

    それでも既に「戦争は正しい」「強い国日本」というスローガンが刷り込まれている為、それにそぐわない考えは起こりにくくなっているのが、文章から感じられました。

    投稿日:2019/03/22

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  • 素敵なパパの作文

    クリスマス朗読で
    紹介された本でした
    昨年も紹介され
    今年もでした
    昨年は、「へぇ〜」位でそのまま
    今回は、気になって
    図書館で探してもらって借りてきました

    作者は
    映画監督大島渚氏ですが
    申し訳ないのですが
    私は映画は観たことないです

    野坂氏が殴ってきて
    奥さんの小山さんが割って入って
    殴り合いを止めたシーンと
    介護が大変そうな様子が印象的で
    ご家族は、大変なんじゃないかな?
    と、勝手に思ってました

    ところが、朗読の時の説明にもあったのですが
    家では、とてもいいパパだったとのこと
    この絵本の
    あとがきの大島監督と
    2人のかっこいい息子さん達の笑顔!!

    それと、とにかく
    内容が素敵なんです
    絵本を書こうと思って書いたものではないのです
    なんとも、息子さん小学3年生の時の宿題なのです
    戦争中のことです
    辛いことがあって
    それをどう処理していいかわからなくって
    今までやさしかった子が、荒れてしまうこと
    やさしさに包まれると
    その荒れてしまう心がやさしさに変われること
    戦争中でなくても
    辛い事は、いつの時代にもあります

    大島監督は、小3のこども達にもわかりやすく
    自分の子どもの頃のことを
    戦争はしてはいけないものーと
    伝えてくれていると思います

    あとがきの

    父はよく、「自分で考えることができる人になってほしい」と、わたしに言っていました。ですから作文にも「むかしはこんなに悲惨だった」とか「戦争だけはぜったいにいけない!」と直接的に書くのではなく、少年時代に起こったできごと、そのとき感じたことをたんたんと書いたのでしょう。

    と、他の文章にもただただ感心するばかりでした

    伊藤さんの絵も
    最初は、ちょっと引いていたのですが
    筍ご飯をたくさん食べたさかいくんの一言いう場面

    次のページに文章がなく
    庭にはきれいな花が咲き
    床の間には、寄せ書きされた日の丸の旗・・・
    出征するやさしい先生の
    口を真一文字に結んでこちらを見ている姿に
    圧倒されました
    絵の場面は、これで終わりです
    とても、印象的で
    また、最初から読み返しました

    自分からは手に取って読まない絵本でした
    紹介されて本当によかったです
    「平和」を考える絵本として
    ブックトークに使いたい!と考え中です

    投稿日:2017/12/30

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  • 未来に残したい 伝えたいお話。

    映画監督 大島渚さんが書かれた絵本なんてあるの?
    私自身 最初はそんな興味で読み始めました。
    「タケノコごはん」という タイトルも
    どんなお話だろう。。。そう思いました。
    大島渚さんの 子供時代の思い出を
    息子さんに頼まれて 書かれた作文から
    生まれた絵本とのこと。
    戦時中 小学生だったときの様子です。
    私自身も大人でありながら 戦後生まれで
    聞いたことしかわかりません。
    でも戦時中の様子を想像してみること、
    そのとき小学生だったら、
    大人だったら、友達や先生のこと、
    当時の暮らしなど。
    それがすごく大切なことだと思うし
    未来に向けて伝えて行きたいことだと思います。
    この絵本があること、
    ぜひ読んで欲しいと思います。

    投稿日:2017/11/05

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  • 戦争の痛み

    戦争の悲惨さを伝える絵本は、たくさんあると思います。

    その中で、この絵本は、戦時下を生きる子どもにとっての、戦争とは何だったのか?どんな風に影響したのか?など、戦争が子どもに落とした影を、自分のことのようにリアルに感じることができる絵本です。

    投稿日:2017/10/30

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  • 当時の子どもの目線で描いてくれています

    • てんぐざるさん
    • 40代
    • ママ
    • 埼玉県
    • 女の子21歳、女の子17歳

    原作は、かの映画監督「大島渚」さんですが、この作品を提供してくれたのはご長男で大学教授をなさっている大島武さんです。
    この作品は武さんが小学校の時に書いてくれた大島渚さんの“子どもの頃の思い出”の作文です。
    さすが、監督!
    武さんもあとがきに書いていらっしゃいますが、
    子ども時代の悲惨な戦争体験を描いていますが、直接的に「戦争はいけない」的な批判的な文章は1つもないんです。
    本当にあった出来事を当時の子どもの目で思い返して描いてくれています。
    だからこそ、子どもらしい強さや逞しさ、ご飯のおいしさなどが文章の中から匂いや音で伝わってきました。
    やっぱり世界の映画監督は物事のとらえ方や表現の仕方がすごいな〜と、思いました。

    すごくいい作品です。伊藤英雄さんの絵柄もバッチリあっていました。最後のページに描かれた先生の大きく描かれた顔が印象的でした。

    高学年以上の子どもたちに是非紹介したいと思います。

    投稿日:2017/03/04

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