子どもたちが大好きな忍者の絵本。でも、この忍者。顔がオレンジ色で頭から葉っぱが生えていて・・・。
そう、にんじんの忍者「にんじんじゃ」なのです。
にんじんが忍者!?その意外な組み合わせに「ちゃんと活躍できるのかな・・・」なんて心配していると、このにんじんじゃ、かなりのお調子者ときている。
立派な忍者になるために日夜修行に励んでいるかと思えば、さぼって遊んで主のトマトの殿さまから大目玉!
「罰として剣の達人しいたけんしを今日中に探しだすこと」
こんな重い任務を命じられたのに、のんべんだらりでやるきなし。
にんじんじゃ、もう頼もしいくらい「だめなやつ」。
こんなんで、ちゃんとしいたけんしを探し出すことなんてできるのでしょうか。
お調子者でなまけものの彼が考える作戦や裏の手は、どれもちょっとバカバカしくて思わず笑っちゃうものばかり。
何をやってもうまくいかない。何をやってもちょっとずるをしようとする。
・・・最初から最後まで、こんなに怒られている主人公なんて見たことない!?
でも子どもたちは、気がついたらきっとにんじんじゃに夢中になっちゃうはず。
だって、すごく面白いから。
次々に展開していくストーリーと軽快でリズミカルな文章は、声に出して読むのにぴったりです。
子どもたちと一緒に「にんにんじんのにんじんじゃ!」で盛り上がってみてくださいね。
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
続きを読む