「おふろ はいって きれいになろ」
そう言ってお風呂場に向かっているのは、大根のきょうだい達。
小さいの、ひょろ長いの、でかいの、太っているの。
見るからに個性的な4兄弟は、入る前に葉っぱを取ってもらい、タオルを頭にかけて。
彼らは今日、お料理をしてもらう日なのです。
かけ湯をして、体をしっかり洗い、みんなで仲良く湯船に入ります。
鼻唄なんて歌いながら、すごく平和な光景です。
なんだ、なんだ、この感じ。
岡田よしたかさんの描く食べ物たちは、いつも目や鼻なんて付いていないのだけれど。
足も手もはえていないのだけれど。
ものすごく、生きている!
体の向きを変えるだけで、会話まではずんじゃって。
おまけに湯船にはブリやくしカツさんまで入ってきて…!?
はしゃいでいた彼らは、そのまま自然にぶり大根にお料理されていくのです。
あんなに豊かな体の4兄弟、美味しいに決まってます。
「ぼくらが おかずやがな」
「あ、そやったな」
そこにあるのは大いなる違和感、だけど自然体でほのぼのしてて。
おまけに関西弁がしっくりきていて笑ってしまう。
『くしカツさんちは まんいんです』『はずかしがりやの バナナくん』に続く、岡田よしたかのユーモア絵本シリーズ第3弾も、やっぱりかなりクセになる面白さです。
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
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今日は、大根のきょうだいがお料理をしてもらう日です。葉っぱをとってもらったきょうだいは、お風呂に入りました。かけ湯して、湯船に入って、体をあらって、歌をうたいます。
そこへ、「わしも いれてー」と大きなブリが入ってきました。窮屈なのでブリには出て行ってもらうと、次に入ってきたのは、なんとくしカツさん! ところが、お湯では物足りないようで、油のお風呂に入りに行ってしまいました。
湯船では、大根のきょうだい4人が、もぐりっこをすることになりました。「いくでー、せーの!」
『くしカツさんちは まんいんです』『はずかしがりやの バナナくん』に続く、岡田よしたかのユーモア絵本シリーズ第3弾!
大根のきょうだいが繰り広げる関西弁の掛け合いのテンポがよく、ユーモアたっぷり! 読み聞かせにもオススメの一冊です。
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