ふだん何気なくやっている「かける」という動作。
それがこんなに食欲をそそる行為だったとは知りませんでした。
カレー、オムライス、冷ややっこ、ホットケーキなどなど、
絵本の中には、何かをかけて食べる食べものたちがたくさん登場します。
おいしい香りが今にも漂ってきそうなイラストに、思わずゴクリ……。
「かけます かけます
ケチャップ かけます」
そんな語感のよい言葉たちにも、うきうき、わくわく。
おなかもぐうぅっと鳴りそうです。
著者は「食べ物と人」をテーマにイラストを描かれている、はらぺこめがねさん。
原田しんやさんと関かおりさんの夫婦ユニットです。
「かける」では器選びにもこだわられたとのことで、
そんなこだわりが絵のシズル感にもつながっているのだと思います。
「かける」
読む前と読んだ後とでは、この言葉の印象が変わっているかもしれませんね。
ぜひじっくり味わって読んでいただきたい一冊です。
(近野明日花 絵本ナビライター)
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