「とざい、とうざい。かるわざしのそうべえ、いっせいいちだいのかるわざでござーい。」と、いつもの綱渡り中、真っ黒なうさぎ男がたずねてきます。話していたそうべえの妻によると
「ちょいとあんた、あんたに大きなおしごとでっせ。たんとお金をいただいたんやさかい、あのうさぎさんととおいところへでかけんならんのや。」
どこへ行くかというと、なんと空の上。お月様が病気になってしまい、それをなぐさめにいくことになったのです。医者のちくあん、山伏のふっかいとともにうさぎ男についていくそうべえですが・・・?
さて、空の上にのぼったそうべえたち、ちくあん先生がお月様を診察していると、暗黒星雲の真っ黒な怪物がやってきて・・・そうべえたちは星座のなかを大立ち回り。ふたご座のけんかがはじまり、何がなにやらてんやわんや。そうべえシリーズのなかでも、この本はさらに筋書きがぶっ飛んでいます(笑)。でもちゃあんと最後のオチはあり、めでたしめでたし。うーん、ふたご座を見る目が変わってしまいそうです。なぜかって?それは読んでのお楽しみ。
(大和田佳世 絵本ナビライター)
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