これは・・・何かちょっとパンチが効いてる。勘のいい人は表紙のお母さんにお父さんと子供達がおんぶされている絵を見ておや、と思ったのでは?
ピゴットさんと息子のサイモンとパトリックは素敵な家に住んでいました。庭があり、ガレージがあり、かっこいい車がある。
パパは、息子達は、大事な大事な会社に行く前に、学校へ行く前に。
「あさごはんはまだかい。」「あさごはんまだー。」
ママはみんなのお世話ばかりして、仕事に行って、帰ってきてもお世話ばかり。
「ごはんまだー。」
ある日パパが仕事から帰ってくると・・・「もうブタの世話はこりごり」と置手紙。
3人で家にあるだけの食べ物を食べているうちにその姿は・・・。
リアルな現代家族の肖像?皮肉屋のアンソニー・ブラウンならではのお話。そして今回も絵のあちこちに仕掛けがしてあったりパロディーがあったり。
隠れた絵の仕掛けが心理的な変化を表していたりするので2重に楽しめます。
さぁ、このブタになってしまったパパと子供達のお話、誰に読み聞かせる?それともこっそり買っておいていざと言う時に・・・なんて身に覚えがある人は人に教えない方がいいかもしれない一冊!?
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
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