私たちは、歴史上のいろいろな事実を知識として持っていますが、
その一つひとつの出来事について、
一体どれほど想像することができるでしょうか。
また、一体どれほど想像したことがあるでしょう。
頭の中に「ドレイボウエキ(奴隷貿易)」という用語は浮かんでも、
実際どれだけ当事者たちが苦しい思いをしたか、
考えてみもせず、想像できないままなら、
それは学んでいないに等しいのではないでしょうか。
この本は、奴隷制度の悲惨さを伝えるだけでなく、
私たちがどう、歴史に向き合うべきかを教えてくれます。
また、一人の人間としての自分を見つめなおし、
他人とどう向き合っていくべきか、考えるきっかけを与えてくれます。
想像することができたとき、人は他人に対してもっとやさしくなれると思いました。
この本は、子どもだけではなく、
中高校生や大学生、大人にも呼んでもらいたいすばらしい本だと思います。