プロの仕事場を緻密に詳細に描いた人気絵本『しごとば』シリーズから、2012年5月の東京スカイツリーのオープンに合わせ、最新作『しごとば 東京スカイツリー』が発売になりました!!
著者、鈴木のりたけ氏が2年半にわたり30回以上、タワーづくりの現場に足を運んで取材してできあがった大作。「世界一高いタワーをつくりあげる」という、世紀の大プロジェクトを担ったプロの大人たちの活躍は、子どもはもちろん、私たち大人も胸が熱くなります。
僕はこの作品の制作中に、色づけ前のラフスケッチを見せていただいたのですが、そのダイナミックな構図と細かな描写、そして何より、働いている人たちが実に活き活きと真剣に仕事に取り組んでいる様子、躍動感に、鳥肌が立ちました。そしてできあがった絵本は、さらに期待以上の出来でした。
「子どもたちよ、これが大人のしごとばだぜ!」と叫びたくなります。
まさに、私たちが、今この時代に生きている実感を味わえる作品です。
「取材を続けて感じたのは、巨大なタワーも人の手でつくっている事実。そんなひとりひとりの顔がしっかり見える絵本にすることにしました」(取材日記より)
しかけページでドーーーーンと開かれる「スカイツリー大解剖図」は、圧巻のひとこと。
『しごとば』シリーズならではの、細かく、本当に細かく描き込まれた仕事場の小物の数々や、すべてのページに隠れているというしろくまを親子で探して楽しめる、大満足の一冊です。
(金柿秀幸 絵本ナビ事務局長)
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