あるところに、3びきのかわいいオオカミがおかあさんと一緒に暮らしていました。ある日おかあさんは、家を出て自分たちの家を作るよう3びきに言います。「でも、わるいおおブタには気をつけるのよ。」 まず3びきはレンガの家を建てますが、わるいおおブタがやってきて、ハンマーで家を壊してしまいます。このわるいおおブタは、もう悪いのなんのって、次に建てたコンクリートの家は電気ドリルで、その次にもっと丈夫に鋼鉄と鉄条網で建てた家はダイナマイトで壊してしまいます。 命からがら逃げ出した3びきのオオカミが次に建てたのは、なんと花の家でした・・・。 ご存じ3びきのこぶたのパロディ作品、なのですが、このお話しの展開は実に秀逸で楽しめます。最初のページから子ども達はクスクス笑いだし、おおブタの悪者ぶりとオオカミたちの慌て振りには大笑い、読んでいる大人の方もついつい力がこもってしまいます。お話し会でも人気のこの作品、文章は長めですので、大勢に読むなら小学生におすすめします。園や学校にはもちろんのこと、ご家庭の蔵書にも加えたい傑作です。
(金柿秀幸 絵本ナビ事務局長)
「3びきのこぶた」をすてきにひねった愉快なお話。あちこちで話題になり、幼稚園や小学校でも 子どもたちが劇にして楽しんでいます。 犯罪学者と人気画家のコンビによる、極上の絵本です。
【田中パパ】 3びきのコブタのパロディ。つまり弱々しくてかわいい3びきのオオカミと、凶悪な 大ブタのお話。ページをめくるたびに、この大ブタの過激さがエスカレートしていく プロセスがたまらなくキモチいい。なにしろ、オオカミが作った家を電気ドリルやダ イナマイトでぶっ壊しにくるんだから。 でも、原本の「さんびきのこぶた」、結構スゴイ結末だってこと、知ってる?
3回目の小学校の図書室での,おはなし会に
「しゃっくりがいこつ」と,この可愛いオオカミさんたちを
持って行きました。
3匹の子豚のお話は,小学生なら皆ある程度知っているけれど
3匹の可愛いオオカミって?!
子供たちは(。´・д・)エッ?という顔です。
ブタは出てくるんですよ。
決して可愛いとはいえない,凶悪な大ブタが!
オオカミたちの作る家が,レンガからコンクリート,そして現代のセキュリティのすいをあつめたような要塞になっていくのが,
おかしいながらも,身につまされます。
こんなに過剰に身を守らなきゃいけないのも,すべてあの大ブタのせい?!
何しろドリルやダイナマイトで家をぶち壊すなんて,
破壊力が半端じゃないです。
子供たちは,目を丸くして大ブタの悪者ぶりに圧倒されています。
読み手が,ものすごく悪い大親分みたいな声を出して
悪ブタになりきっているから(それが楽しい読み手♪)。
最後のお家は,お鼻(あ,ちがう)お花のお家。
ふーっとふいて
ぷーっとふいて
おはなをくんくん
いいかおり(はぁと)
過剰防衛は,過剰攻撃をもたらし,
優しいたたずまいは,優しい気持ちを起こさせる…。
ただ笑えるパロディ,と言うだけでなく,
今の世の中に起っている色々な事を 思い起こさせます。 (あんぴかさん 40代・ママ 女の子15歳、女の子8歳)
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