あわてんぼなうさちゃんが、楽しい春のパーティーを開こうとはりきって準備をしていると、テーブルの下から何やらかごが…。
大変!もうすぐ生まれそうなたまごがたくさん入っています。
「いそいで たまごの ママに 届けなくちゃ」
自転車に飛び乗ったうさちゃん、びゅんびゅんこいでみんなのところに急ぎます。
ところがたまごはみんな違う大きさ、違う色。混ぜこぜになっちゃっています。
ニワトリさんの家族に届いたのは「だちょうのあかちゃん!」
あひるさんの池で生まれてきたのは「ワニのあかちゃん!!」
あれれ、みんなちがうみたい。
じゃあ、だちょうさんの家に届いたのは…?ワニさん、かめさんのところには??
この作品の魅力は何と言っても『おすわりくまちゃん』で大人気のデイヴィッド・ウォーカーの描くウキウキするような春らしい色彩と、可愛らしいうさちゃんと動物たち。どの仕草一つとっても思わず笑みがこぼれちゃうほど。一生懸命なうさちゃんも、予想外のあかちゃんに出会って驚く動物たちも、生まれてきてキョトンとしているあかちゃんも、ずーっと眺めていればいるほど幸せな気持ちになってきます。
これはまた子どもたちに人気が出そうな一冊ですね。
それにしても、あかちゃんたち。ちゃんと本当のパパとママに会えたのかしら。
大丈夫、うさちゃんがなんとかしてくれるはず。
なんたって、うさちゃんは「幸運を呼ぶたまごをはこぶ」うさぎですから。
そう、このお話はイースターのうさぎとたまごがモチーフになっているんです。
茶色のたまごは何のあかちゃん?この青いのは?こっちのひんやりは…?一緒に考えながら、親子で楽しい春の時間を過ごしてみてくださいね。
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
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