なんと言っても目を引く黒い表紙。
大人でも一目見て思わず「可愛い!」と声に出してしまうような、
キュートでスタイリッシュな絵本『COLORS(カラーズ)』は、
両手の平に乗るくらいの大きさの、少し厚みのあるボードブックです。
テーマはタイトルの通り「色」。
ゾウの「コローロ」、それからママの「マローロ」、パパの「パローロ」と一緒に、
色を楽しく味わうことのできる赤ちゃん絵本なのです。
“制作者”として名前を出しているコローロさんは、
イラストレーター、デザイナーとしてそれぞれ現役で活躍されている二人が、
「100%まるごと好きなように絵本を作りたい!」と結成されたユニットです。
この絵本の一番の魅力は、ページをめくった時に出会った色へのドキドキ感!
眺めているだけで元気になったり、落ち着いた気持ちになれたり。
色の持つパワーや美しさを知り尽くしているお二人だからこそ、
こんな風に“感覚を刺激するような絵本”というものが実現できるのでしょうね。
また、同じ「赤」でも微妙な違いのある様々な「赤」が登場しているのも面白いのです。
比べてみると濃かったり薄かったり。
「トマトの色みたい」「私のスカートの色に似てる!」
それでもみんな同じ「赤」。
読んだり眺めたり感じたりするうちに、色に対する感覚が広がっていく…そういうのって、
まさしく「絵本の力」。
「私も小さい頃にこんな絵本に出会いたかったな、子ども達がうらやましいな。」
…なんてつぶやいている私みたいな大人の方は(笑)、
自分のために買っても絶対後悔しないはずですよ。
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
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