ある日、カエルたちの美しい合唱を聴いたネズミたちは、すっかり音楽に魅了されます。 ぼくたちもやってみよう!と、楽器作りから始め、来る日も来る日も練習。 そして、まんげつのよるの発表会・・・。 ネズミたちが、カエルの歌声にうっとりしていたり、みんなで楽器作りに精を出していたり、 なんともかわいらしくて、仲間に入れて欲しくなっちゃいます。 カエルの歌声、ネズミの合奏、どんなメロディなんでしょう? 音はなくても何だかうっとりしてしまう最後の場面・・・素敵です。 音楽があれば、きっと誰とでも仲良くなれるはず! こころとこころを結んでくれて、みんなを笑顔にしてくれる。 そんな、他のものには無い、素晴らしい力が、音楽にはあるのです。 ついつい、自分の大好きな曲を口ずさみたくなるような、 うきうきさせてくれるネズミたちに、大きな拍手を! ネズミ目線で下から覗く、下町風景の絵もとても魅力的ですよ。
ある満月のばん、どこからか聞こえてくる音楽にさそわれて、歩きだした5ひきのねずみたち。月あかりの下でうたう、かえるたちのすばらしい歌声に感動した5ひきは、ねずみの音楽会を計画しますが……。
初めて表紙を見た時、洋書かと思ったら、日本人作家さんでした。
可愛らしいだけじゃない、描くものへの確かな観察力と暖かな愛情に満ちた、たしろちさとさんの絵。
どのページも、ついついみとれてしまいます。
「5ひきのすてきなねずみたち」は
好奇心旺盛なぐれ、いたずら好きのくろ、おしゃれなしろこ、マイペースなちゃたろう、兄弟たちをよく見ている末っ子のちびすけ。
細かく描きこまれた絵から、沢山のエピソードが読みとれるのが楽しいです。
文章もきれいな言葉が紡がれていて、美しい音楽が聴こえてくるよう。
「つきのかなたに つきのかなたに ひびけ ぼくらの おんがくよ」というカエルの歌を、
私は節をつけずに読んだのですが
息子は印象に残ったのか、お風呂で暗唱していました。
また、ねずみたちが楽器を手作りする場面に興味津々、
演奏会に紛れ込んだ、ネズミに扮装したカエル探しも楽しく、
お気に入りの絵本になったようです。
音楽がつないだ、ねずみたちとカエルたちの心。
満たされた動物達の寝顔を眺めていると、平和ってこういう風景なのかなぁと思います。
おやすみまえにもぴったりだし、
音楽会の高揚感は、発表会の時期に読むといいかもしれませんね。
幼稚園から小学生、また音楽を愛する大人の方にもおすすめです。 (ランタナさん 40代・ママ 男の子8歳、男の子5歳)
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