ねずみくんに、ガールフレンドのねみちゃんからおてがみが届きました。でもねずみくんは大ショック。
だってそこには「ねずみくん キ らい」と書いてあったんです。
ほかのみんなも不思議なおてがみをうけとって、「ねみちゃんから こんな てがみ」と複雑な顔をしています。実はこれ、パズルみたいにならべると、ひとつのメッセージになるおてがみなのです。なぞがわかったみんなは、ねみちゃんにお返事を書きます。ところが、何枚か出し忘れてしまったので大変! 全然違うメッセージになってしまいます。
最近は、遠くに暮らす友だちやおじいちゃんおばあちゃんからてがみを受け取る機会もあまりないかもしれません。でもてがみって、小さなころ、書くのももらうのもとてもうれしかった記憶、ありませんか?
ねみちゃんたちみたいに自分で書いてみたり、どうしたらみんなのお返事みたいに間違ったメッセージにならないか、なんて考えてみるのも楽しそうですし、小さな子だって大好きなおてがみやポストの登場はやっぱり嬉しいはずです。なによりも、今の時代だからこそ、子どもたちにおてがみのワクワク感が伝わったらいいなあ、なんて思いますよね。読み終えたら、おてがみを書くって言いだすかもしれません。
それにしても、ねみちゃん。大好きなねずみくんにあてて「ねずみくん キ らい」とは、乙女心は複雑ですね。
(三木文 絵本ナビライター)
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