一色で描かれたさるの「〜る」で終わることば(動詞)ばかりで展開していく、五味太郎さんの傑作絵本です。
大人の手のひらサイズくらいの小さめ絵本、表紙にはこしかけに立つさる一匹。
ベッドから起き上がって、まず最初は・・・
「さる・くる」
実のなる木をみあげて・・・
「さる・みる」
そして
「さる・ける」
木の幹を蹴ると実が落ちてきます!
「さる・とる」
両手両足、口やしっぽも使って受け止めます。それを・・・
「さる・うる」
というわけで、1こ10円で売ったり。
このあとさるは「のる」「せる」「おる」と痛い目にあって最後は・・・?
本1冊で見事にふりだしに戻る感じや(あるある、人生にもこんな感じ)、ユーモラスなさる、動物たちの全身の表情がたのしい!
1979年初版以来、世代を超え、ファンが増えつづける「さすが五味太郎さん!」のことばあそび絵本。
たとえば小さいお子さんには、このさるのまねをしながら読んであげる、なんていう読み方も大ウケですよ。
『さる・るるる one more』も一緒にどうぞ。
(大和田佳世 絵本ナビライター)
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