皆さんは、このインパクトのある表紙を目の前にして通り過ぎることができるでしょうか?
おすし、ふぐさし、ハンバーガー・・・。
そして中を開いてみれば、その引きの強さに負けないくらいの内容の濃さ。
北は北海道から南は沖縄まで、それはそれは美味しそうなご当地グルメの数々がいちいちキャラクターになって(笑)登場します。それを見ながら「これ食べたことある!」「いやいや、もっと他にあるでしょう」「食べたい」。やいのやいのしゃべっていると、今度はキャラクターそのままにおやつに変身!更に食材、地形にまで変身していく充実度の高さ。もう会話がとまりません。大人が自分の経験談をめいっぱい話している間、子どもはどうやらその味わい深いキャラクターに釘付けになっている様子。早速、読者はがきにも新しく考えたキャラクターが送られてきているそうですよ。
この本について語っているとなぜか気持ちが高揚してきます。「食べ物のパワー」って本当にスゴイと今更ながらに思ってしまいます。個人的には年に一度、全国のグルメさんが集まって宴会する場面が好きです。何だか日本中がお互いを労わって応援しているみたいで。
作者は「いちにちおもちゃ」シリーズと同じふくべあきひろさん、おおのこうへいさん、かわしまななえさんのチームで創作されているそうです。次はどんな面白いことを考えてくれるのか目が離せませんね。
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
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