男の子に負けないくらい活発でお転婆。
ふだんは短い髪の毛が一番!と思ってる女の子でも
一度は風になびくさらさらとしたロングヘアに憧れたことがあるはず。
この絵本の主人公、短いおかっぱのまあちゃんもそんなひとり。
でも、負けず嫌いなまあちゃんのことです。ふつうのロングヘアなんか興味ないみたい。
お友だちのはあちゃんとみいちゃんが、「せなかが ぜーんぶ かくれるくらい」髪の毛を伸ばすと宣言すると、「なーんだ、あんたたち たったのそれしか のばさないの? あたしなんかね、もっと ずっと のばすんだから」二人に絶対負けたくないもんだから、まあちゃんは次から次へと驚きのロングヘア活用術を得意気に展開するのです。もう、その独創的で可笑しなことといったら・・・!
橋の上から餌をつけた長い、長い、長〜いおさげをたらして、川のお魚を釣ってみたり、長い、長い、長〜い髪の毛をぐるんぐるんにのりまきみたく体中に巻きつけて寝袋のかわりにして木の上で寝てみたり、さらには・・・。ムクムクと終わることなく膨らんでいく自由な発想と想像力に読者はすっかりまあちゃんのとりこになってしまうことでしょう。
女の子三人が集まって「ああでもない」「こうでもない」と髪の毛論争に夢中になっている様子がもう本当に可愛らしくて仕方がないのです。ロングヘアの子もロングヘアにしたい子も、できない子もうっとりワクワクしてしまう素敵な絵本です。
(富田直美 絵本ナビ編集部)
続きを読む