フェリシモ出版の「おはなしのたからばこ」シリーズ12巻は、スウェーデンの民話『くぎのスープ』。
森の中の一軒家に、とっても「けちんぼう」なおばあさんが住んでいました。
ある秋の夜、「ゆかにねかせてくれるだけでいいから」と、一人の旅人がおばあさんの家を訪ねてきました。おばあさんは、しぶしぶ泊めてあげることに。
「はらへった」と言う旅人に「うちにたべものなんかありゃしないよ!」と答えるおばあさん。
しかし、旅人は言いました。
「そのなべに、みずをいれてもらうだけでいい」そして上着からくぎを1本取り出して、「おれは、このくぎ1ぽんで、うまいスープをつくれるんだ!」
そして、男は言葉通り、おばあさんが感動するほど美味しいスープを作るのです。
一体どうやって、1本のくぎで美味しいスープを作ったのでしょうか!? それは読んでのお楽しみ。
テンポの良い文章と、スズキコージさんの迫力ある絵に引き込まれて、「次はどうなるの?」と早くページをめくりたくなることでしょう。そして最後のページにたどり着くと、その絵と同じように踊りたくなること間違いなし。とっても愉快な気持ちになる一冊です。
(洪愛舜 編集者・ライター)
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