春風をむねいっぱいにすいながら、菜の花みちをいきおいよくまがったねずみくん。どーん!とぶつかったのは、くまくんの背中でした。菜の花が大好きなくまくん。その日から、ねずみくんとくまくんはともだちになりました。 ねずみくんは毎日くまくんの家にいき、天気のいい日はいっしょに出かけるようになりました。魚をとるのがとくいなくまくん。野菜を育てるのがじょうずなねずみくん。でもふたりの楽しい日々は、冬がきて、とつぜんに終わってしまいました。なぜなら、くまくんがねむってしまったから。落ち込んでいたねずみくんですが、いいことを思いつきました。それは、くまくんのためにたねをまくことでした。
「くまくん、いっぱいねむっていいよ。ぼく、まってるから。」 「ゆきがとけたら、またあえる。はるがきたら、またあえる。」
くりかえし出てくるこの言葉を、くりかえし読むうちに、じわーっとあたたかいものが胸に広がります。「まってる」って、なんてやさしい言葉でしょう。ねずみくんの表情が豊かです。 そして、菜の花の海のなか、ふたりがふたたび笑顔になる春・・・。ともだちって、春って、いいですね。
(大和田佳世 絵本ナビライター)
なかよしのくまくんが冬眠してしまって、毎日さびしいねずみくんは、くまくんが目覚めたときに喜ばせようと、ある計画を立てます。人を思う気持ちのあたたかさが胸を打つ、感動の友情物語。
「全ページ試し読み」で
楽しませていただきました
ピンクの紅の梅や桃、桜は
もちろんですが
一面の黄色の菜の花
ほんと、待ち遠しい気持ちを
きれいに表してくれています
いいですね
それと、くまくんを思うねずみくん
ねずみくんを思うくまさんが
とっても素敵でいいんです
大好きだからこそ
そのお友達にどうしたら
喜んでもらえるか
いっしょに、どう楽しんでいくか
なんですよね
それには、「待つ」ことも大事です
種をまきながら
つぶやく姿のいじらしいこと
自分とは違うことをまずはわかること
そして「待つ」をしたから
なおのこと
嬉しさ倍増ですよね
仲良しさんがとっても羨ましいです (しいら☆さん 50代・その他の方 )
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