早春、北の国では雪溶けがはじまり、小鳥がうたい川の水も元気に流れはじめ、風がふき、リスたちも雪の上をとびはねます。 女の子は、軒下に落ちる雪どけ水のしずくにたずねます。「しずくさん、しずくさん、どうしてそんなにうれしいの」しずくは答えます。「いいことがあるからよ。いいことがあるからよ」「いいことってどんなことかしら」と思いながら女の子は外に出て、小鳥たちに、川の流れに、春の風に、そしてリスたちに同じように訪ねます。でもみんな「いいことがあるからよ」としか教えてくれません。 「いいことってどんなことかしら」女の子はリスを追いかけていきますがころんでしまいます。「みんな自分ばかりうれしそうにして……」-その時、雪の下からかすかな水音が聞こえ、そこの雪を掘ると……。
続きを読む
リズミカルな文章が詩のようで素敵です。
女の子が雪の降るなか、自然や動物の声に耳を澄ませて、いいことってどんなことだろうと好奇心を持って探すのが子どもらしく楽しいです。
自然の声に耳を澄ませるって良いなと改めて感じさせてくれる感性が豊かになりそうな絵本だと思います。 (えりこママさん 20代・ママ 女の子1歳)
|