すっかりともだちになった、オオカミとキツネ。今日もまた二人一緒に遊んでいるけれど、なんだか様子が変。ダーツをしても、けん玉勝負をしても、得意なはずのトランプをしても、オオカミが全部大負けしてしまう。こらえきれなくなったオオカミは、とうとうキツネに向かって怒鳴ってしまうのです。
「これは、インチキだ!」
インチキだなんて、考えたこともなかったのに! 大雨の中、キツネはくやしさで叫びながら家に帰ってしまいます。ところが、すっかりしょげこんでしまったのは……オオカミの方。
「お、おれの言いすぎだった。」
これは二人にとって、初めての大げんか。そうだよね、オオカミだってわかっているのです。すぐに伝えるべきなのは、あの言葉。すぐにでも仲直りするための、あの一言。
「ごめんね」
言おう言おうと思っても……。仲良くなればなるほど、一緒にいる時間が長くなっていくほど、気持ちがぶつかることなんて、あって当たり前。だけど、本当にそのままでいいの? 大人気「おれたち、ともだち!」シリーズ4冊目のテーマはけんかです。
仲直りのきっかけは、いつだって案外些細なところに落ちているもの。素直な二人の、ちょっともどかしいやり取りを、自分の経験と重ね合わせながら読んでみてくださいね。
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
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