「とざい、とうざい。かるわざしのそうべえ」…ではじまる、あのそうべえが、いつもの3人、山伏ふっかい、歯ぬき師しかい、医者ちくあんとともに今度は極楽で大暴れ!?
一度は死んで地獄にいった4人ですが、糞尿地獄に落とされるときにえんま大王も一緒にひっぱりこみ、ふっかいのまじないでがちんがちんに固まらせてしまいます。
「うわあー。うんこが、かちかちにかたまってしもたがなあ。うんこが、いたみたいになってしもたで。」「なにをすんねん。かちかちになって、うんこのいたから、ぬきもさしもならんがな。」
・・・というわけで、いっしょに固まって困ってしまったえんま大王を脅し、ふっかい、しかい、ちくあん、そうべえの4人は極楽へ連れていってもらいます。
気持ちのいいにおいと音楽で夢見心地の極楽ですが、じつはきゅうくつな「きそく」があり、しずかに花のうえにすわっていなければいけないとのこと。おもしろくないそうべえたちは、仏さまをちくあん先生の眠り薬で眠らせ・・・?
4歳の娘に読むと「地獄」と「極楽」の世界の違いはぴんとこないようでしたが、でもなんだかおもしろい〜!もう一回、もう一回読んで!という反応。ほかの「そうべえ」シリーズとあわせて読むと、より反応が楽しめそうです。
さて結末は?「えらいこっちゃ、えらいこっちゃ。」「そりゃ、えらいこっちゃ、えらいこっちゃ。」と、えんま大王も仏さまもごちゃまぜのエンディング。爽快です!
(大和田佳世 絵本ナビライター)
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