とっても暑い日。
うまのはいどうさんが駅のベンチで汗をぬぐっていると、
電車がやってきて帽子を置き忘れます。
それを拾ってかぶってみたきつねのとりうちくんは、
自分に見とれたまま自分のカゴをトイレに忘れます。
カゴを拾ったブタの三吉はシャンプーを忘れ、シャンプーを見つけたうしの山口さんはキャラメルを落とし、キャラメルに目のないやぎのよし子さんはハンカチをうっかり落とし……。
ぐるぐる回る、落としものと拾いもの。ぐるぐる回る、うっかりとラッキー。なんだか上手くいってるような、いっていないような。可哀想……と思いきや、楽しそう!? いったいこの「もの」と「気持ち」の連鎖の行く末はどこへ?
スズキコージせんせいの描くメラメラギラギラ燃える迫力の太陽の下、繰り広げられる動物たちによるうっかり劇場。それがなんとも愉快なのは、どれもこれもとっても良くできたタイミングであることと、登場するみんなの強烈なキャラクターのせい? そして最高に素敵なオチに向かいます。
この際、細かいことは言わないで。
とにかく大笑いして喜んじゃえばいいのです。
だって今日は……こんなに「暑い日」なんですから。
(それでも気になる人は裏表紙の絵を見てね!)
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
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