「しーっ、しずかにしてくださーい」と動物たちが言います。 うさぎさんが小鳥さんに、 小鳥さんがりすさんに、 りすさんがぶたさんに、 ぶたさんがぞうさんに・・・そーっと耳打ちするんです。 「なぜかっていうとね・・・」
ねむるあかちゃんを囲む、動物たちのやさしい顔といったら! たしろちさとさんの描く線、色、ぶたさんのまあるいフォルムにハートをわしづかみされるのは私だけではないはず!?
くりかえしを楽しむ「あかちゃんといっしょ0・1・2」シリーズの1冊。 1歳半の娘をひざに抱いて読んでみると、さいしょはじーっと絵を見つめて聞いていましたが、ラストシーンでにっこり! 「もういっかい」と人指し指を立てておねだりすると、それからは「しーっ、しずかにしてくださーい」のたびに嬉しそうに「しーっ」と言って指を立てるのでした。 “単純だけど好奇心をかきたてられる、あかちゃんによりそう絵本”というシリーズコンセプトに納得。いたずらっぽい表情であかちゃんと顔を見あわせていっしょに「しーっ」・・・かわいい反応を楽しめそうです。
(大和田佳世 絵本ナビライター)
「しーっ、しずかにしてくださーい」と動物たちが言っているそのわけはね…。眠る赤ちゃんへの優しいまなざしを描いたおはなし。カバーには、読み聞かせ動画のQRコード付きです!
「しー、しずかにしてください」「なぜかっていうとね…」が繰り返されるリズム感のよさ。
無邪気に遊んでるときと、静かにしなきゃいけない理由を知ったあとの、動物たちの表情がとても良く、その理由が何なのか知りたくなって、どんどんページをめくってしまいます。
「しー、しずかに」って、結構小さな頃から、耳にしますよね。実際は、結構緊張を強いる言葉ですが、この絵本では、この言葉の繰り返しが、とても心地いいんです。それは、根底に思いやりの暖かさがあるから。静かにしなきゃいけない理由は…。
小さなこどもから、大人まで楽しめる暖かい絵本です。 (なみきさん 50代・せんせい 女の子17歳、女の子15歳、男の子13歳)
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