かぼちゃが「いっこ」、かぼちゃが「さんこ」。
紐の結び目が「さんこ」、紐の結び目が「いっこ」。
石、ふうせん、バケツ、ボールが…
「いっこ、いっこ」「さんこ、さんこ」「いっこ、さんこ」「いっこ」。
色々なものが、なぜか一個と三個のくり返しで展開されていきます。
あれ?どうして二個がないのでしょう。
「さんこ、さんこ」「いっこ、さんこ」「いっこ、さんこ」
そんなことを考える前に、なんだか段々クセになってきましたよ。
「いっこ」と「さんこ」のリズム。
自分でも続けたくなってきます。
「いっこ、いっこ」「さんこ、さんこ、さんこ」「さんこ、いっこ」「いっこ」……
永遠に続けられそうです。
このキュートで不思議なあかちゃん絵本の作者は100%ORANGE。前作『まるさんかくぞう』では、ちょっとはずした感覚のリズムと視覚が印象的でした。今回もまた、初めての言葉のリズムに出会わせてくれています。あかちゃんや小さな子どもたちは、違和感なく自然に受け入れてしまうのかもしれません。大人は、このちょっとのズレを、スカッとするほど大胆で気持ちの良い構図と色彩で描かれたイラストと共に、楽しむことにしましょうね。
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
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