夜行列車の出発から到着までの駅や車内の様子を細かくじっくり描かれている字のない絵本。
この列車はどこの駅を出発してどこの駅に到着したのでしょうか。この駅員さんの仕事はなにかな。この人達は何をしに行くのかな。どこの出身の人達かな。画面隅々まで細かく丁寧に描かれている絵を見ながら話はつきないでしょう。着いた先は、吐く息も白い雪景色。昭和のにおいがぷんぷんする服装や荷物にも興味津々。会話も聞こえてきそうですね。
また、今は少なくなってきた夜行列車、寝台列車の様子も珍しいという事で子供達にも魅力的。電車の面白さをじっくり味わうのにぴったりな絵本です。
字のない絵本というのは画面をじっくり見ながら進んでいくので観察力や想像力があればあるほど楽しめます。たまにはこんな絵本も新鮮ですね。興味がぐんぐん広がっていきそうです。
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
続きを読む