うっかりママの大切なしんじゅのくびかざりを壊してしまったサラ。
本当のことが言えなくて「どうしたの?」とママに聞かれたサラは思わず、
「ううん、べつに。」と答えてしまいます。
するとサラの口から小さなオバケがピョコンととびだした!
オバケの名前は「ないしょオバケ」、内緒の言葉を歌いながら部屋をぐるぐる回って
サラにいじわるをするんです。しかも、一つ内緒が増える度に「ないしょオバケ」も新しくピョコン・・・。
ちょっとした嘘でも気がつくと、いつもの事がいつもの様に出来なくなってしまう、
こんな経験は誰にでもあるはずだからこそ、サラの小さな心の痛みが
自分の事の様に伝わってきます。
これは子ども達にとっては乗り越えなくてはいけない壁なのかもしれません。
「ないしょオバケ」は見た目はとっても可愛らしいけど、決してサラを助けてくれる訳ではありません。
サラが自分で解決していかなくてはならない事ですものね。
その後も時々とんでくる「ないしょオバケ」、その存在感がとてもいい感じ。
私の子ども時代に「ないしょオバケ」がいたら、きっと部屋中がオバケでぎゅうぎゅうになってたんじゃないかなぁ・・・
なんて。仲良くならないようにしなきゃ、と今更ながら思ってしまうのでした。
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
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