「1秒でも早く!」と急いでいる慌ただしい朝に、この子はいつまでものんびりで、ちょっとイライラ。
注意をしたらしたで、まさかの口答えにカチーン。
わたしはあなたを大好きだけど——いつどんなときでも、その気持ちを態度で示しておくのは、むずかしいですよね。
いつも叱ってばかりのような気がして、かわいそうに思えたり。
ちょっと言い方がきつかったかも、なんて反省したり。
子どもは生きてるだけで毎日が学び! でも、親も親で毎日、試行錯誤。
考えすぎてつかれたら、すこし休んでこの絵本をどうぞ——
「おかあさんはね、ときどき風におねがいするの」
これは、祈りの絵本です。
「かなしいとき だいじょうぶだよ っていってくれるお友だちが そばにいますように」
「やだなー よりも ひゃっほーって おもいっきり たのしめますように」
はじめからさいごまで、ぎゅーっといっぱいに込められた、おかあさんの祈り。
すこやかに育ってほしい。
しあわせでいてほしい。
でも、すこやかって、どういうこと?
しあわせって、なんだろう?
つまり「おかあさんはね」、そう、こんなふうに祈ってる——
親がいつでも胸にいだく気持ち、それを、そっとすくいあげて言葉にしてくれたような、そんな一冊です。
でもでも待って!
この絵本の原題は、「I Wish You More」。
そう、おかあさんだけじゃない、もちろん「おとうさんだって」!
口に出すのは、恥ずかしいかも。
言葉にするのは、むずかしいかも。
それならこの一冊がある!
「あなたを想う」その気持ち、絵本を通じて、お子さんにつたえてみませんか?
(堀井拓馬 小説家)
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