『ぼうしやさん』『ぱんやさん』『おまわりさん』…と、どんぐりむらの住民たちの活躍を通じていろんなお仕事を知ることができる、なかやみわさんの話題のシリーズ「どんぐりむら」に第4弾が登場です。
今度のお仕事は「園の先生」! 読者である子どもたちには、一番身近な職業かもしれませんね。
舞台は「どんぐりむらのどんぐりえん」、いったいどんな先生がいて、どんな物語が待っているのでしょう。
朝になると、あちらこちらから小さな子どもを連れたお母さんやお父さんが「どんぐりえん」にやって来ます。
「おはようございます!」
先生たちは、子どもたちを笑顔で迎えます。
どんぐりえんでは、歌をうたったり、お散歩に出かけて公園で思いっきり遊んだり、美味しい給食を食べたり。みんなが見覚えのあるような場面がたくさん出てきます。ロッカーやトイレ、タオルかけもそっくり。砂のプリンだって作ったことあるよね。
さて午後からは、子どもたちが何やらはりきって、大きな紙に絵を描いていますよ。
もうすぐ、お客さまを招いて開かれる、年に一度の園行事・お店屋さん祭りがあるのです。
それぞれ開くお店の名前が決まったら、今度は材料集めや会場の準備。みんなが工夫して、協力して、子どもたちはがんばります。
そして、いよいよお祭りの日。どんぐりえんの前の広場には、ずらりとお店が並んで大にぎわい!
お客さんは楽しんでくれるかな…?
「どんぐりえんの先生たちが主人公?」と思いきや、物語の中心で生き生きと描かれているのは子どもたち。どのページでも画面の隅から隅まで、キラキラと目を輝かせた子どもたちのパワーにあふれています。
でも、読んでいくうちにわかります。子どもたちが困っている時、迷っている時、さりげなく大事なところで登場しているのが先生なのです。更に細かく見ていくと、最後のページで見られるみんなの笑顔が、先生たちのしっかりとした準備と作業の賜物だっていう事にも気がつきます。すごいなあ、先生たち。
なかやさんの想いがたっぷり詰まった今作、みどころは本当にたくさんあります。1冊まるごと、じっくりたっぷり味わいつくしてくださいね。どんぐりむら史上最多つぶ登場ですしね。見返しにはどんぐりえんに通う子どもたちの家族の紹介、表紙と帯にはごっこ遊びが出来る絵のおまけ、そしてもちろん「どんぐり新聞」もついていますよ!
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
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