どんぐりむらを舞台に、いろいろなお仕事のを知ることができる、なかやみわさんの大人気絵本「どんぐりむら」シリーズ。『ぼうしやさん』『ぱんやさん』『おまわりさん』『ほいくえん』・・・と続いて、今作はいよいよ記念すべき5冊目。いったいどんなお仕事が登場するのか、楽しみにしていた読者の方も多いでしょうね。
今回登場するのは、絵本にとってはとても大事な存在の「本屋さん」です。
なにしろ、本屋さんがあるからこそ、みんなが大好きな絵本を手に取って読むことができるわけです。
どんぐりむらにもやっぱり素敵な本屋さんがあるようですよ・・・。
「どんぐりしょてん」は開店前からおおいそがし。
本を並べて、棚の整理をして、おそうじをしてお客様を迎えます。
「いらっしゃいませ!」
ページをめくれば、目の前にはたくさんの本がずらり!
新刊コーナーやランキング、「わくわくぶっくふぇあ」にも面白そうな読み物が並んでいます。
小さな子どもたちには、絵本がたくさん。お母さんたちには、お料理やダイエットの本も。
店長さんは、ちょっと落ち込んでいた子にぴったりの本を見つけて元気にしてあげています。
そんな店長を尊敬している配達係のこなろうも、入院中の子に絵本を届けて笑顔をもらっています。
「ほんをよむたび、わたしちょうになるのよ! まるで魔法にかかったみたい!!」
本当にそうだね。子どもたちは、本の力をよく知っています。
くるんも自分の仕事をがんばっています。
奥の小部屋で子どもたちのためにおはなし会を開いているのです。
くるんが読む絵本の世界に、子どもたちはあっという間に入っていきます。
ところがその時、突然停電が起きて・・・!?
さて、その後の出来事は絵本を読んでからのお楽しみ。
「こんな本屋さんが家の近くにあったらいいな」
画面のすみからすみまで、読めば読むほど、そんな言葉が漏れてしまいます。
作者のなかやみわさんが、本当に本屋さんのお仕事を尊敬しているのだということが伝わってきますよね。
カバーや見返し、それから「どんぐりしょてんつうしん」。今回もおまけには力が入っています。
こちらも合わせて楽しんでくださいね。
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
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