「世界は数字であふれている!」
一生のあいだに、みんなは「何をどれくらい」するのでしょう。
考えたことがありますか。
この絵本は、とてもユニークな数字の科学絵本です。
生き物に興味深々の子どもたちは、その生涯にかくされた数字を知って驚いたり、ショックを受けたり、感動したりするかもしれません。
気になる動物たちの「何をどれくらい」の統計をとって計算した平均の数字。
例えば、この絵本に登場するクモは一生のあいだに「1つ」だけタマゴを包むうすい袋を作る。
例えば、この絵本に登場するワニは一生のあいだに「22こ」の巣をつくり「550」このタマゴを産む。
数字になったとたんに、見えてくるものがあります。
説明をしなくても、きっと心は何かを感じることができるはず。
巻末には、絵本に登場した気になる生き物たちの生態について詳しい解説が付いています。
この絵本のあとがきも是非読んでください。訳者でもあり生物学者の福岡伸一さんが、「生き物には2つのタイプがあること」を分かり易く教えてくれます。生き物の生態を通して、算数の考え方、人間としてできることをやさしく語りかけ、興味を持つきっかけを与えてくれそうな一冊です。
(富田直美 絵本ナビ編集部)
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